アルプスアルパインは6月22日、384kHz/32bit対応のハイレゾカーオーディオ「AlpineF#1Status」(アルパイン エフナンバーワン ステータス)を発表した。今秋より発売する。日本国内では、直営店「アルパインスタイル」において、完全受注生産にて「AlpineF#1Status」を搭載したフルコンプリートカーとして販売する。所有する車両への搭載も相談を受け付けるが、機器のみの販売はしない。

  • 384kHz/32bit対応のハイレゾカーオーディオ「AlpineF#1Status」。コンプリートカーとしての販売が中心で、手持ちのクルマへの搭載も相談を受ける

AlpineF#1Statusは、カーオーディオ業界初となる、384kHz/32bitハイレゾ音源を再生可能なカーオーディオ。CD(44.1kHz/16bit)の17.4倍の情報量を伝えられ、音のひずみを最小限に抑えて原音に近い滑らかな音を出力する。

  • ヘッドユニット

  • 専用のハイレゾプレーヤー

開発に関しては、車内という限られた環境で臨場感を出すため「3つのシンクロ」にこだわっている。「音楽信号データの伝送の時間軸をシンクロ」では、水晶発振器「OCXO DuCULoN」×2基によるマスタークロックマネージメントシステムを搭載。DACは「ES9038PRO」で、ヘッドユニットとオーディオプロセッサー間の車載伝送システムを1つのクロックで完全にシンクロさせ、伝送のジッター発生を抑制する。

「音の到達タイミングをシンクロ」では、DSPにPCのCPUと同等の処理能力を持つ「Griffin UL」を4基搭載。世界最高レベルとなる約0.9mmの高精度チューニングを可能とした。

「4-Way(超高音域帯 / 中音域帯 / 中低音域帯 / 低音域帯)スピーカーの音色をシンクロ」では、全スピーカーに炭素繊維強化樹脂「CFRP」を採用。全てのユニットの振動板素材を統一することで、音色を完全にシンクロさせている。スピーカーのエッジには、独自の「ダブル・ギャザード・エッジ」を採用。それぞれの帯域で「DDDrive磁気回路」「DDLinear磁気回路」「DualEmission磁気回路」を使い分け、スピーカー間の低ひずみ化にも成功している。

AlpineF#1Statusフルコンプリートカー

フルコンプリートカーは、トヨタ自動車の「アルファード エグゼクティブラウンジS」をベース車に使用。AlpineF#1Statusの搭載にあたっては、車両そのものを最高の音質環境に整えるための新コンセプト「Solid Frame#1」に準拠している。

フロントドア、後席スライドドア、後席、トランク床部への制振材の使用、天井への制振と吸音材の使用、タイヤハウス裏側の制振施工、静粛性向上シートなど、ノイズ低減策を徹底している。

7月より予約受注を開始し、発売日や価格は決定次第公式サイトにて公開の予定。価格の見込みは、AlpineF#1Statusのシステム一式が約200万円、車両へのセットアップ費用が約150万円。