ソースネクストは6月15日、リモート会議向け製品の新ブランド「KAIGIO」と新たな3製品を発表しました。

リモート会議専用機「KAIGIO MeePet」は8月18日発売で想定価格は29,700円。会議室カメラ用ソフト「満面KAIGIO」はダウンロード版の発売が8月26日、パッケージ版の発売日が10月6日、想定価格は19,800円。リモート会議アーカイブソフト「全録KAIGIO」はダウンロード版が6月15日発売、パッケージ版は7月30日発売、想定価格は9.900円となります。メディア向け発表会から実際の製品を紹介します。

  • リモート会議専用機「KAIGIO MeePet」

リモート会議をカジュアルに使いこなす

ソースネクストの代表取締役社長 兼 COO 小嶋智彰氏は「会議を、変えよう」をスローガンに掲げ、新しい「KAIGIO」ブランドを立ち上げると宣言。KAIGIOのブランド名称は、スローガン「会議を、変えよう」の頭の3文字を取って名付けたとのこと。

KAIGIOブランド投入の背景については、「テレワークが進んでも企業の意思決定は会議で決まります。たとえば取締役会や株主総会は開催しなさいと法律で定められています。上場企業の役職員が一年間に会議で費やす時間は630時間。日本の企業は、法的、文化的に会議と切り離せません」(小嶋氏)と語り、リモート会議をより手軽に、効率よく、有意義にする必要性を訴えました。

まずは3つの製品を投入します。うち2つがWindows用ソフトウェア、1つがハードウェアです。

  • 新ブランド「KAIGIO」シリーズ、3年間で売上100億円に成長させると意気込みます

ハードウェアはリモート会議向け専用機「KAIGIO MeePet」で、リモート会議ソフト、カメラ、マイク、スピーカーをオールインワンで搭載した8インチ画面の端末です。イメージとしては、Web会議やWebチャット用のタブレット端末と考えるとよいでしょう。

初期設定はWi-Fiか有線LANケーブルでインターネット接続しておくだけ。本体のタッチパネルから、ZoomやTeamsといったリモート会議システムの会議ID・パスワードを入力すれば、KAIGIO MeePetだけでリモート会議に参加できます。

在宅ワークにしたのはいいけど、リモート会議システムが上手く使いこなせない。マイクやスピーカーが思うように機能してくれない。画面の広さに余裕がなくて、会議中にパソコンが使いづらい…。そんな人にピッタリの製品かもしれません。

  • あらかじめOutlookのアカウントを同期しておけば、PCやスマホから登録した会議に1タップで参加できます

リモート会議システムは、Zoom、Microsoft Teams、Webex Meetingsに対応。日本で初めてZoom SDKを利用した製品となっています。また、HDMIケーブル経由で大画面ディスプレイに出力すれば、参加人数が増えても参加者の顔をしっかり見られます。本体内蔵のWebカメラは500万画素・広角110°なので、複数人が参加する会議に持っていっても大丈夫でしょう。

5,000mAhのバッテリーを搭載しており、リモート会議を連続して行う場合の駆動時間は約1.5時間。自宅やオフィスだけでなく、自動車の中など電源の取りづらい場所からでも気軽に会議に参加できます。

  • 背面下部。右からイヤホンジャック、有線LANポート、HDMIポート、USB TypeAポート×2、USB Type-Cポート(充電用)

タッチ操作のほかリモコン操作も可能。本体背面のUSBポートやBluetoothを利用して、マウス・キーボードをつなぎ、カーソル操作や文字入力なども行えます。

  • 画面のタッチ操作のほか、リモコン操作にも対応

バーチャル背景を100万種類から選んでダウンロードしたり、USBメモリ経由で追加したりでき、AIが人物を認識して自動で合成します。一般的なタブレットでは背景を設定できない場合や、設定できても映像が滑らかにならない場合ももあるので、背景を見せたくない場所で利用するときも安心です。

また、パソコンやタブレットと異なって用途が限定されているため、重要な情報が流出するといったセキュリティ上の心配もありません。この辺りは専用機ならではのメリットです。

  • MeePetと一般的なタブレットとの比較

MeetPetの本体サイズはW213.63×D108.88×H163.93mm、重さは966g。メモリは2GB、内蔵ストレージは16GBです。無線LANはIEEE802.11a/b/g/n/acに準拠。USB Type-CコネクタのACアダプターなどが付属します。

映像の自動分割ソフトと自動録画ソフトもリリース

新しいソフトウェアは、会議室のカメラ映像を自動で分割する「満面KAIGIO」、Zoom会議を自動録画する「全録KAIGIO」の2本です。

満面KAIGIOは、会議室にいる人数や配置を認識して、各人物の顔を自動でクローズアップしたうえで、分割表示するというソフト。9人まで同時に認識し、入退室や室内の移動も自動で追跡して表示します。ホワイトボードや商品など、画面内の一部を固定して映し出すこともできます。

Zoom、Microsoft Teams、Webexに対応し、将来はSkype、Google Meet等への対応も予定するとのこと。

  • 「満面KAIGIO」は1台のWebカメラが映し出す映像から、人の顔を自動で切り出して大きさをそろえた上で分割表示

全録KAIGIOは、画面共有された資料をスクリーンショットする手間を省けるソフト。会議を自動で録画し、さらにスクリーンショットも自動生成するので、キャプチャを忘れたり、キャプチャに気を取られて話を聞き逃したりといったことが避けられます。

  • 「全録KAIGIO」はZoom会議を開始すると自動で録画。撮り忘れが防止できます。会議内容の画像キャプチャを自動生成して任意フォルダに保存することも可能です