Googleは4月22日、スマートディスプレイ「Nest Hub」の第2世代モデルを国内発表した。5月5日に発売し、価格は11,000円。
Nest Hubは、2019年6月に国内発売したNest Hubの第2世代モデル。7インチのタッチスクリーンを搭載した第2世代Nest Hubは、初代モデルの使い勝手を踏まえ、よりNest Hubを便利に使える改善が施されている。
例えば初代モデルでは音楽を聞くユーザーが多かったといい、第2世代モデルではスピーカーの低音を50%強化した。また、初代モデルはベッドルームで使われるケースがあったことから、特にベッドサイドで役立つ機能として、目覚ましアラームの設定、リラックスサウンドの再生といった機能へホーム画面からアクセスできるようにした。プライバシーに配慮するため、カメラは非搭載。
このほか、新たにSoliレーダーを内蔵し、ジェスチャー操作やモーションセンス(Motion Sense)による睡眠モニター・分析機能を搭載した。
Soliレーダーによる睡眠モニター機能とは
Soliレーダーによる睡眠モニター・分析機能が搭載された要因は、人々の健康志向が高まる一方で、健康を保つ大きな要因である「睡眠」をモニターするためのデバイスを、充電忘れや装着感が悪いなどの理由で使わなくなってしまう人がいることだという。第2世代Nest Hubでは、寝室に置くだけで、身体に触れることなくユーザーの睡眠状況やいびき、咳の回数、呼吸状況などをモニタリングする。
Soliレーダーは、GoogleのAndroidスマートフォン「Pixel 4」で採用され、ミリ波の無線を使い近くのものの動きを検出できる。なお、Soliレーダーの搭載により、第2世代Nest Hubでは手の動きを検知して動画や音楽などの停止・再生操作、アラームのスヌーズなどを行える「クイックジェスチャー」も使えるようになっている。
睡眠モニター・分析機能は、複数名が寝る寝室でも利用できるが、データ取得対象となるのは近くにいる1名のみ(利用前にデータ計測のためのキャリブレーションを行う)。Soliレーダーが検出するのはユーザー就寝・入眠などの動きで、加えて3基のマイクで咳やいびき、呼吸状況などを計測。温度センサーやアンビエント EQ 光センサーも備え、室温や室内の明るさなどもチェックする。これらを総合して睡眠データを分析する。
自分の睡眠に合った実用的なアドバイスが受けられる
ユーザーが確認できるのは、睡眠の長さ、睡眠スケジュールの一貫性、睡眠の質で、それぞれについて詳細データを確認できる。例えば睡眠の長さでは入眠時間や、目覚めてから起床するまでの時間などがわかり、睡眠の質では咳といびき、呼吸状況、睡眠に影響する室内の明るさの変化も表示される。
ユーザーは自分の睡眠データに基づき、生活に合った実用的なアドバイスが受けられる。2週間使い続けることで第2世代Nest Hubが睡眠パターンを学習し、理想的な睡眠パターンも提案される。
睡眠モニターはどのレベルまでデータを取得するかの設定や、機能をオフにする設定も可能。また、音声やSoliで取得したデータはデバイス上で処理され、音などを含まない睡眠データのみGoogleに送信される。睡眠データはGoogleアシスタントのほか、Google Fitアプリとも連携でき、外出先ではFitアプリからアクセスできる。
睡眠モニター機能は、2022年までは無料プレビューで利用できる。その後、課金になるかは未定という。
スマートディスプレイとしての機能
第2世代Nest Hubは、もちろん一般的なスマートディスプレイとしても使える。Googleアシスタントによる応答のほか、ポッドキャスト、オーディオブックなどの再生や、YouTubeやNetflix、Huluといった動画配信サービスの再生も可能。初代Nest Hubと同じくスマートホームのハブとしても使え、スマートホーム製品を第2世代Nest Hubから操作できる。GoogleカレンダーやGoogleフォトとも連携する。
第2世代Nest Hubの主な仕様
7インチ(1,024×600ドット)タッチディスプレイ、43.5mmフルレンジ・スピーカー、高感度マイク×3を装備。センサーは超音波センサー、Motion Sense用Soliセンサー、アンビエント EQ 光センサー、温度センサーを搭載。
通信機能はWi-Fi(IEEE802.11b/g/n/ac)、Bluetooth 5.0を備える。また、Connected Home over IPワーキンググループの接続規格に対応する設計を採用する。本体サイズは120.4×177.4×69.5mm、重さは558g。カラーはチョーク、チャコールの2色。