NVIDIAは、自動運転車両向けの新SoC「NVIDIA DRIVE Atlan」を発表した。GTC 2021で発表されたばかりのCPU「Grace」や、データセンター向けDPU「BlueField」も統合したSoC(System On Chip)製品で、1,000 TOPS(毎秒1,000兆回の演算性能)を実現して"車載データセンター級"を謳う。提供は2024年頃となる見込み。
NVIDIA DRIVE Atlanは、1チップで1,000 TOPSという極めて高い性能を備えたSoC製品。発表ではチップのイメージも公開されており、CPUに「GRACE-NEXT」、GPUに「AMPERE-NEXT」を採用し、その間にメモリも搭載。DPU「BlueField」を統合した他、その周囲にアクセラレータとセキュリティエンジンが配置され、「HIGH SPEED I/O」と「MEMORY I/O」で周囲が覆われている様子がわかる。
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NVIDIAが提供する車載SoCのロードマップ。2018年に「Paker」、2020年に「Xavier」がリリースされ、さらに性能を大きく向上させた「Orin」の提供を2022年に予定している
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今回発表された「Atlan」では、そのOrinをさらに大きく凌ぐ極めて高い性能を実現。Orinは254TOPS、Atlanは1,000TOPS
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CPUとGPUは、現在最新モデルとなるGraceとAmpereの次の世代を採用するものとみられる。BlueFieldを新しく搭載し、400Gbpsのセキュアな通信をサポートする
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これから提供が始まる現行モデル「Orin」についても言及。1チップで複数の用途に利用できるセントラルコンピューターとして設計された高性能SoC
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Orinと複数のセンサーやカメラなどを組み合わせた自動運転プラットフォーム「第8世代Hyperion」も発表した
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車が認識している周囲のマップをグラフィックスで描画することが自動運転への安心感につながるとのこと
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自動車は、より"software defined"なものに。NVIDIA DRIVEではCUDAとTensorRT API、ライブラリを介した開発を行えるため、技術投資を次世代モデルに持ち越して活用できるという