英Panasonicは現地時間1月8日、4K有機ELテレビの新フラグシップモデル「JZ2000」をCES 2021に先がけて発表した。新プロセッサで画質と音質を自動最適化するほか、HDMI 2.1対応で「ゲーマーにとって優れた選択肢」となることも訴求。65/55型の2モデルを用意し、2021年夏に発売予定だ。国内での発売はアナウンスされていない。

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    パナソニックの有機EL TV「JZ2000」

JZ2000は新しい「HCX Pro AI Processor」を搭載しており、映画やスポーツ、音楽、ニュースといった、ユーザーが見ているコンテンツの種類をAIが識別して、画質・音質を自動最適化する。

たとえば、サッカーを見ていることが検出されると、「草がよりリアルになり、プレーヤーがより立体的になる」ほか、スタジアムの中にいるようなサウンドに自動で調整する。また、映画を見ていることを検出すると、正確な色に調整し、パナソニックがハリウッドとの長年のコラボレーションを通じて学んだノウハウに基づいて画質を調整して「より映画的な体験」を提供する。パナソニックは「設定をいじるのが嫌いな人にとってJZ2000は夢(のようなテレビ)」とアピールしている。

HCX Pro AI Processorのパワーを活かし、ゲーム体験も向上。「Game Mode Extreme」でHDMI 2.1の可変リフレッシュレート(VRR)、高フレームレート(HFR)をサポートする。ジョイスティックなどのゲームコントローラーのボタンを押してから、そのアクションが画面に表示されるまでの遅延(入力ラグ)も大幅に抑えるとしており、「JZ2000は有機ELテレビで最も低い数値までレイテンシーを抑える」とのこと。

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内蔵スピーカーには、パナソニックのテレビ向け高品質オーディオシステム「360°Soundscape Pro」を搭載し、テクニクスの技術を生かしたチューニングを施している。パナソニック独自の上向きおよび前向きスピーカーに加えて、横向きスピーカーを追加することで、内蔵サラウンドサウンドを強化。没入型のドルビーアトモス体験を提供できるとする。

従来モデルと同様に、ハリウッドの著名なカラーリスト、ステファン・ソネンフェルド氏の色調整スキルと、パナソニックの技術を結集した独自の「Master HDR OLED Professional Edition panel」を採用。画質に影響を与えるパラメーターをさらに細かく制御できるように進化。他の有機ELテレビと比べてより高いピークおよび平均輝度レベルを追求し、ダイナミックレンジも拡大したという。

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映像の画質をテレビのある部屋の照明に合わせて最適化するDolby新規格「Dolby Vision IQ」や、映画監督の意図通りの映像を楽しむための映像モード「Filmmaker Mode」など、幅広いHDRフォーマットをサポートする。

使いやすさを向上させた、スマートテレビOSの最新バージョン「My Home Screen 6.0」を搭載。気分や時間帯を反映し、「穏やかな画像やビデオ」を表示できる機能を備えており、LUMIX CLUBの写真などを設定して楽しめるという。

また、Bluetoothヘッドフォンなどにサウンドを送信でき、2つの別々のBluetoothデバイスに同時に送信することも可能。両親が子どもの睡眠を妨げることなく、Bluetoothヘッドホンを使って深夜に映画を見たり、子どもが親の作業を邪魔しないようにヘッドフォンを使うといったシチュエーションを想定している。