2020年も残すところあとわずか。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響はもちろんAppleにも及びました。新しいiPhoneの発表は例年と比べて約1カ月遅れとなり、しかも発表イベントがすべてオンラインで行われるなど異例ずくめの1年でしたが、意欲的な製品が数多く登場した年でもありました。
マイナビニュース・デジタル編集部では、2020年にお伝えしたiPhone関連のニュースのなかから、注目トピックをピックアップ。連載「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」などでおなじみのIT/AVコラムニスト・海上忍氏に、最も注目した10本を選んでランキング化してもらいました(上位3つにはコメントも)。それでは順番に振り返っていきましょう。
1位:5G対応「iPhone 12」シリーズ登場! 「iPhoneにとって新時代の幕開け」
順当に「iPhone 12シリーズ全体」をチョイスした。エリアの狭さと(日本版の)ミリ波非対応はさておき、スマートフォンとして5G対応はひとつのマイルストーン。これからは5Gの時代という宣言であり、5G前提の製品/サービスづくりを社として展開するというAppleの意思表示でもある。
肝心のインフラがまだまだ未整備で、通信速度にせよコンテンツにせよ実感できるレベルの変化はないが、App Storeのわずらわしさなしにアプリの機能を先取りさせる「App Clip」など、高速/大容量データ通信が前提のサービスも登場しつつある。このサービスが始まったのはiPhone 12のころだよね、数年後にはそう言われているのではなかろうか。
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2位:MacでiOSアプリがそのまま動く! ARMアーキテクチャ「M1」搭載Mac登場
Macの10大ニュースではないかと指摘を受けそうだが、決してそうではない。M1はAppleが開発したARMベースのSoC(通称Apple Silicon)で、「Catalyst」の整備などで開発フレームワークの共用化も進められていたこともあり、移植作業なしにiOSアプリが動く環境が実現した。
MacでApp StoreからiOSアプリを直接インストール・実行できるというのは、実際にやってみるとかなりの衝撃だ。画面サイズや搭載されるセンサー類など、iOSデバイスとMacのハードウェア的な差異は少なくないが、iPhoneとMacがより近い関係になったことはアプリの質的/量的拡充に大きなプラスとなることだろう。
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3位:5nmプロセス一番乗り! 「A14 Bionic」は想像以上にスゴかった
近年のAppleは、チップベンダーならぬ「チップデベロッパー」としての存在感を高めている。2010年に最初の独自SoC「A4」を発表して以降、A5、A6などと代を重ねていまやA14。搭載されるトランジスタの数は増加の一途で、A11は43億、A12は69億、そしてA14は118億。
業界初の5nmプロセスで製造されたA14だが、(製造元と目される)TSMCは2021年中にも次世代3nmプロセスのリスク生産に着手するというから、次のA15(?)はさらに増えるはず。増加したトランジスタの多くは「Neural Engine」など機械学習方面にアサインされると考えられ、そのパワーの使途が気になるところだ。
4位:「iOS 14」提供開始。ウィジェット対応など機能強化多数
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5位:本格派カメラのiPhone 12 Pro/Pro Max、ありのままの写真が撮れる
6位:「MagSafe」がiPhone 12アクセサリとして“復活”
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7位:「Apple PayのPASMO」スタート。iPhone/Apple Watch向け
8位:iPhoneが車のデジタルキーに、普及するか
9位:iPhone 12シリーズ付属品からACアダプタとイヤホン消える
10位:iPhoneも使える格安eSIMプラン、IIJが提供開始
このほか、上位10本には入りませんでしたが、2020年のiPhone関連の話題として、第2世代「iPhone SE」の登場や、マスクでFace IDが使いにくい問題がiOSアップデートで多少改善されるといったトピックもありました。
マイナビニュースでは、2021年も皆様の役に立つiPhone記事をお届けしていきます。どうぞご期待ください。