通話「以前」で慌てないために用意したモノ
オンラインとはいえ「忘年会」というからには、まとまった時間の通話が予想されます。普段のビデオ通話ではお互いiPhoneを手に持って話していましたが、そのまま長い時間過ごすのはつらそう…。そこで取り急ぎ、夫の実家にスマホスタンドを送ることにしました。
今回選んだのは、磁気研究所(HIDISC)のシンプルな折り畳みスタンド「HD-FSSV-L」。安定性が高いこともそうですが、動く部分が限定されていて、どこを調整したらいいか伝えやすいことが決め手になりました。自宅にも同じものを買って、普通に使ったり、親に角度調整の方法を伝えるときに、こちらでも使うつもりです。
iPhoneのインカメラは慣れないと顔がフレーム内に収まらず、頭の上半分だけが写っている状態になりがちなので、スタンドは画角の調整にはもってこいでした。
HD-FSSV-Lはかなりシンプルですが、自在に曲げられるフレキシブルアーム付きの物やリングライトと三脚付きの高機能な物など、スマホスタンドにはいろいろなタイプがあるので、好みや用途に合うものを探してみるとよいでしょう。
テレビの画面でミラーリングすると快適
オンライン忘年会では合計6人(用いるスマートフォンの台数は3台)で通話することに。一対一の通話ならそこまで気になりませんが、手元の画面で各々の表情を見るのはちょっと厳しい感じがします。
そこで、我が家と私の実家では、テレビに通話画面をミラーリングして通話することに。私の父は先んじてAppleの「Lightning - Digital AVアダプタ」(Apple Storeオンラインで税別5,800円)とHDMIケーブルをそろえていたため、そちらは完全に父任せ。事前にテスト通話しましたが、とても快適に通話できたそうです。こちらから見ても特にトラブルなどなく普通に話せました。
自宅は家電や照明の制御にGoogle Homeを導入していて、その流れでChromecastも使っていたため、ChromecastとiPhoneを接続し、テレビ画面にミラーリングしてみました。アプリは「Streamer for Chromecast」です。やはり大きな画面に映すと手元を注視しなくて済むので、直接会って話しているときと近い感覚で話せました。
ただ、体感で2~3秒の遅延があり、いっこく堂の声が遅れて聞こえるネタを思い出すような状況……。やはりAppleの機器はApple同士の相性がよいという情報を得て、昔買ったApple TVを引っ張り出します。すると目に見えてレスポンスと画質が向上!
書き出してみるとごく当たり前のことではありますが、快適な通話を追求するなら、やはり使うデバイスのメーカーをそろえるのは大切。iPhoneならApple TV、AndroidスマートフォンであればChromecastでミラーリングをするのがスムーズそうです。
1つの場所で2台以上のスマホを使うときの注意点
今回、実家では1カ所につき1台のiPhoneを通話に使いますが、自宅では夫と私の2台を同時に使っています。息子が動き回るので片方は息子専用カメラ。もう片方はテレビの上に固定して全景カメラです。
注意点は、通話をするときに片方のiPhoneのマイクを切って、スピーカーの音量をゼロにしておくこと。LINEのビデオ通話の画面で1回画面をタップし、画面下部に現れたマイクのアイコンを1回タップすると、斜線が出てオフになります。
アイコン直下の文章が「再度押して切り替えた後の状態」を説明しているのでわかりにくいですが、アイコンに斜線がついたらオフになった証拠です。
-
1カ所で複数台のスマホを通話に使う場合、ハウリング防止のためLINEの画面上で片方のマイクをオフに(青丸内)。マイクのアイコンに斜線がついた状態がオフです。最近実装されたアバター機能が通話時のエフェクトとして選べるようになったので使ってみたのですが、本人と似てるかどうかで話題が一つ作れそうです
-
マイクを切ったほうのiPhoneでコントロールセンターを呼び出して、スピーカーをオフに(赤枠部分)
スピーカーは、iPhoneの場合、画面右上スミから下にスワイプすると出てくるコントロールセンターからオフにする(音量のバーを一番下まで下げる)のが楽です。これらの操作をしないと、キーンと音がして(ハウリング)通話に差し支えてしまいます。
ただ、LINEとFaceTimeの場合、iPhone側でマイクとスピーカーをミュートしても完全無音になっていないのか、2台のiPhoneを近づけるとハウリングが起こってしまいました。
同じ場所で複数台のスマートフォンを通話に使ってハウリングしたら、隣り合って座るよりは向かい合わせになるなど、機器同士の距離を取ってみてください。ハウリングが起こると参加者全員に聞こえてしまい、音も耳障りなので、解消法は把握しておくといいですね。
何はともあれテストは必須
ここまでいろいろ書いてきましたが、やはり一度事前にテストをするのが何より大切です。
音が聞こえにくい、ハウリングする、相手の顔がうまく写っていない……など、小さなことでも気まずい雰囲気になりがち。全員参加でテストするのは難しくても、メンバー数人に時間をもらって通信状況を確認すると、当日のトラブルを回避できます。
いつも通りにいかない今、オンラインを活用して
例年と違うことだらけの2020年でしたが、インターネットがあってよかった、と痛感する1年でもありました。帰省に限らず、人と会うことにためらいが生まれる厳しい時期、テクノロジーを活用して交流を続けながら、未曽有の危機を乗り越えていきたいものです。