Appleはヘルスケア分野に力を入れており、その一環としてiPhoneでは「睡眠」をサポートする機能を充実させています。それにしても、「おやすみモード」と「睡眠モード」。名前が似ていることはさておき、コントロールセンターに追加した睡眠モードボタンをタップすると、連動しておやすみモードもオンになるなど、違いがいまひとつハッキリしないことは確かです。

おやすみモードは、iPhoneがロック状態のとき電話の着信や通知を制限する機能です。緊急地震速報やエリアメールは除外される(おやすみモードがオンでも最大音量で鳴る)ものの、就寝前におやすみモードをオンにしておけば、電話の呼び出し音や通知音で起こされることはなくなります。時間指定して自動的にオン/オフできるので、夜11時から翌朝6時まではおやすみモード、といった使いかたが可能です。

一方の睡眠モードはiOS 14から追加された機能で、「ヘルスケア」アプリで管理します。あらかじめ睡眠スケジュール(就寝・起床時刻と適用する曜日)を設定しておけば、就寝時刻の少し前には寝る時間であることを通知し、起床時刻にはアラームを鳴らす、という使いかたが可能になります。日々の睡眠時間は記録されるので、健康管理にも役立ちます。

この睡眠モードは、就寝時刻が到来すると自動的におやすみモードをオンにします。質のいい睡眠を実現するために着信音や通知音はジャマな存在ですから、両機能が連動することに不自然さはありません。

コントロールセンターの睡眠モードボタンは、手動で睡眠モードをオン/オフするためのものです。これから寝ることをiPhoneに伝える操作ですから、睡眠の妨げになる着信音と通知音は不要、だから連動しておやすみモードもオンにする、という考えかたなのでしょう。なお、睡眠モードとおやすみモードの連動を無効にすることはできません。

  • おやすみモードと睡眠モードの違いとは