アイ・オー・データ機器は11月11日、2020年2月に発売したSIMフリー4G(LTE)ルーター「WN-CS300FR」の新しいファームウェアをアナウンス。通信事業者の設定を手軽にする「APNプリセット」に楽天モバイル(Rakuten UN-LIMIT)を追加し、バンド固定機能を実装するなど、「Rakuten UN-LIMIT」を便利に使える機能を実装した。

また、通信料を抑えた上で快適にWeb会議を行う「通信量節約モード」など、近年の利用実態に合わせた新機能もリリースした。

  • WN-CS300FRのファームウェアアップデートで、新機能やAPNプリセットが追加された

    WN-CS300FRのファームウェアアップデートで、新機能やAPNプリセットが追加された

通信事業者の設定が簡単にできるAPNプリセットには、楽天モバイル(Rakuten UN-LIMIT)、NTTドコモ(spモード)、KDDI(LTE NET)、Softbank(jpspir)などのAPNプリセットを追加した。利用する回線をメニューから選択するだけでAPN設定が完了する。APNプリセットは今後も順次追加される。対応キャリア、MVNOは同社製品ページにて確認のこと。

指定したバンドだけをつかむ「利用バンド設定機能(バンド固定)」も追加。4G/3Gの通信で使うバンドを任意に指定可能になった。そのため、楽天回線(Band3)では使い放題だが、パートナー回線(auのBand18/26)では月5GBまでの利用となっているRakuten UN-LIMITのように、接続バンドによってデータ利用制限が異なる契約の回線で便利に使える。

「通信量節約モード」では、通信量を大量に消費するWeb会議であっても、独自のチューニングによって通信量を低く抑えつつ、快適な会議を実現する。アイ・オー・データ機器によれば、このモードの利用で通信量がおよそ半分になるという。節約モードで画質が不安定になった場合は、設定で上限速度を変更して調整できる。使い方は、設定画面から通信量を節約したいサービスを選択するだけ。対象サービスはZoom、Microsoft Teams、Google Meet。

そのほか、設定画面のスマートフォン最適化も実施。スマートフォンの画面に適した文字サイズとレイアウトになった。

今回のアップデートは、WN-CS300FRの「リモートメンテナンス機能」によって、自動的に順次アップデートされる。ただし、リモートメンテナンス機能を無効にしているユーザーや、自動更新を待たず急いでアップデートを行いたいユーザーは、アイ・オー・データ機器のサポートライブラリからファームウェアをダウンロードし、手動アップデートが可能だ。