環境省 Nano Cellulose Matching(NCM)は10月14日~16日にかけて神奈川県のパシフィコ横浜にて開催されているバイオビジネスに関する展示会「BioJapan 2020」にて、植物由来の次世代産業用新素材「CNF(Cellulose Nano Fiber:セルロースナノファイバー)」を使用した各種部材の展示やCNFを用いて作成されたコンセプトカーの展示を行い、CNFのビジネス活用の成果などを紹介している。

CNFはすべての植物細胞壁の骨格成分であり、植物繊維をナノサイズまで細かくほぐす事で得られる素材。植物由来である事から、生産・廃棄に関する環境負担を軽くすることが期待されている。

今回の展示はCNFのビジネス導入を支援する環境省の事業、NCMの一環として行われたもの。展示されているコンセプトカーは京都大学が代表事業者となり、計22の大学・研究機関・企業で構成されたNCV(Nano Cellulose Vehicle)プロジェクトで作成されたもので、CNFの使用によって従来素材に対する約10%の軽量化と軽量化による燃費改善によってCO²の削減を目指して開発された。 具体的には、ホイールフィンや、ドアアウターパネルなど計13種類のパーツにCNFが採用されており、検証による軽量化が認められたほか、計150kmほどの走行も実証済みだという。

  • CNFを用いたコンセプトカー

    展示中のCNFを用いたコンセプトカー 内装は和風を意識しデザインしたという

他にも電熱経路の熱伝導率を下げることで結露防止が可能な樹脂素材の窓枠の展示や、冷蔵庫の開閉時の隙間を埋める「センターピラー」といったCNFを活用した部材の展示が行われているほか、展示パネルの説明には、食感を良くすることを目的にCNFを素材として使用し、実際に売り出されているどら焼きの紹介など、電機や自動車といった工業分野に限らないさまざまな産業での活用例が紹介されている。

環境省では、CNFの産業活用は、日本の山林の整備・活用につながることから、循環型社会の実現につなげたいと期待を寄せる。同ブースで説明を行ってくれた担当者は、世界有数の森林大国である日本において国内でとれる資源としてアピールすることで、CNFの活用の場をさらに広げていきたいと今後の展望を語ってくれた。