九州大学(九大)発ベンチャーのKAICOは10月1日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のワクチン開発をユーグレナと共同で行っていくことで合意したことを発表した。

すでにKAICOでは、技術導出元である九大農学研究院 日下部研究室の主導のもと、新型コロナウイルスに関する組換えウイルス抗原と組換え抗ウイルス抗体を開発したほか、新型コロナウイルスのスパイクタンパク質(Sプロテイン)三量体の抗原開発にも成功し、複数の抗体との結合を確認しているという。

今回の共同開発は、両社のバイオテクノロジーを活用して、新型コロナの感染予防を進めることを目的としたもので、ユーグレナが10月1日付で開設する「東北大学病院ユーグレナ免疫機能研究拠点」における研究テーマの1つとして、KAICOが開発した新型コロナウイルスの抗原タンパク質を用いたワクチン開発の研究と経口ワクチンの臨床検討を視野に入れた研究を行っていく予定としている。

具体的には、KAICOが新型コロナウイルスの抗原の改良・量産化・経口カイコワクチンの検討を行い、ユーグレナがその抗原を用いて新型コロナウイルスのワクチンの実用化への検討研究を行う予定としている。