「SSD 980 PRO」の発熱は

最後に温度をチェックしたい。TxBENCHでシーケンシャルライト(データサイズ32GB)を5分間連続して実行した時の温度とデータ転送速度の推移をHWiNFO64で測定している。パターンは2種類。SSD 980 PROの標準状態、つまりヒートシンクを搭載していない環境と今回のテストで使用しているマザーボード、MSI MPG X570 GAMING EDGE WIFIのM.2スロットに搭載されてるヒートシンクを装着した状態で測定を実施した。なお、ケースに組み込んでいないバラック状態でテストを行っている。

  • ヒートシンクなしの標準状態とマザーボードのヒートシンクを装着したい状態、この2パターンで温度とデータ転送速度を測定した

  • ヒートシンクなし

  • ヒートシンクあり

  • 薄型ヒートスプレッダを貼ることで放熱性を高めている

SSD 980 PROは2つの温度が計測されるが、温度1がNAND、温度2がコントローラとみられる。ヒートシンクのない状態では、コントローラは最大83℃まで上昇するが、サーマルスロットリングによる速度低下は起きなかった。コントローラは放熱効果のあるニッケルコーティングがされており、表面のラベルは薄型のヒートスプレッダを採用するなど、ヒートシンクがない状態でもかなり強力な熱対策がされているためだろう。この速度で、サーマルスロットリングが起きないのはかなり驚きだ。

ちなみに、ヒートシンクを搭載した状態ではコントローラは最大59℃とNANDの最大61℃よりも低くなる結果に。マザーボードのヒートシンクがあれば、何も心配がいならいと言ってよいだろう。

速度・発熱・価格と3拍子揃って優秀

SSD 980 PROは、最新CPU並の8nmプロセスで製造されたコントローラと超多層化に成功したNANDで、同社初のPCI Express 4.0対応SSDながら、500GB版で6,900MB/秒の速度を達成。それでいながら、発熱も抑えられており、予想実売価格もそれほど高くはない。発売後は一気に人気が出ることになりそうだ。