NTTドコモは9月14日、電子決済サービス「ドコモ口座」の不正利用に関する緊急オンライン会見を開催。同社ウォレットビジネス部長の田原務氏が、最新の被害状況などを説明した。

  • NTTドコモ ウォレットビジネス部長の田原務氏(写真は9月10日開催の記者会見にて)

ドコモによると、ドコモ口座の不正利用について、14日0時現在の最新の被害申告状況は、被害件数が120件、銀行数が11行、被害総額が2,542万円となった(銀行申告ベース)。

いずれも、11日に公表した数値から、被害件数は47件、被害総額は552万円増加している。一方で、被害が確認された銀行数については、1行少なくなった11行とした。この理由は、銀行からの申告内容をドコモ側でも調査した結果、今回の不正利用とは別の事象と判明したためという。

  • NTTドコモによる最新の被害申告状況(14日0時時点/銀行申告ベース)

また、不正なチャージが発生した日時は、ドコモ口座で新規の銀行口座登録を停止した9月10日以前で119件、9月10日で1件。9月10日に発生した1件については、9月10日以前に新規で口座登録されていたものの、銀行側がチャージ停止の措置をとる間に不正チャージされたとする。

現在、チャージを停止している銀行は、ドコモ口座に対応している全35行中のうち、22行にのぼる。残りの13行については、被害が確認されていないとしてチャージを継続。ドコモ口座自体のサービス提供も続けられる予定だ。

  • 不正チャージ事案に対する対応措置

今後の対策は、10日の記者会見で発表したeKYC(オンライン本人確認)の実施や、12日から運用している専用コールセンターに加え、不正利用が疑われるドコモ口座の停止も行う。疑わしい口座についてはドコモ側でロックした上で、銀行側と情報を共有するという。

また、eKYCの利用については、新規の銀行口座登録者だけでなく、すでに銀行口座登録済みのユーザーにも実施する予定という。

  • 今後の追加対策