カメラのUIにはどちらも、メインカメラのフル画素で撮影する64MP(Mi Note 10 Lite)、48MP(Redmi Note 9S)の項目があります。これを選択するとズーム機能が使えなくなるほか、ピクセル合成が使えなくなるため、通常の撮影より画質は落ちます。

  • それぞれフル画素の撮影モードを選択したところ。Redmi Note 9S(左)、Mi Note 10 Lite(右)。ズームが使えなくなるなど、機能が制限されます。1億800万画素のカメラを搭載したMi Note 10に比べると動作は軽快です

もともと、スマホの小さいセンサーで高画素をそのまま利用するのはあまり意味がありません。画素数が増すと、被写体のより細かい部分まで描写できるようになるのはメリットですが、この2機種の画素数の多さは、1つ1つのピクセルサイズの画素数を大きくする、ピクセル合成を前提としたもの。

センサーの高画素化に意味がないわけではありませんが、効果的に処理するにはセンサーにもレンズにも画像処理にも一定の性能が必要で、スマートフォンではかなり無理があります。フル画素撮影自体はあまり積極的に使う理由はないでしょう。

撮影モードは、被写体の距離を測位カメラで検出して背景をボケさせる「ポートレート」、恐らく連写合成によって手持ちでも夜景撮影が可能な「夜景」、最大4K30fps対応の「ムービー」などを搭載。画角は狭くなりますが、4K30fpsでも電子手ブレ補正が可能なのはありがたいところです。

高機能のムービーモードに注目

動画を撮影するムービーモードはMi Note 10 Liteの方が高機能で、被写体を追尾して画角を合わせる機能やマクロカメラを使ったマクロモード、Vlogモードを搭載しています。

Vlogモードは7種類の撮影モードが用意され、数秒ごとの動画を撮影するとモードに沿った効果を付けて合成できる、というものです。短時間でインパクトのある映像が撮影できる面白いモードです。

  • Redmi Note 9S(左)、Mi Note 10 Lite(右)。ムービー撮影は、どちらも4K撮影に対応。基本的には同程度の撮影ができますが、上部にあるアイコンがMi Note 10 Liteの方が多くなっています

  • Mi Note 10 Liteの被写体追尾機能。タッチした被写体を追尾してピントを合わせることに加え、画面の一部を切り取って、まるでパンしたような映像を撮影してくれます

【動画】Mi Note 10 Liteの被写体追尾機能の作例。人形の動きに合わせて画面がパンしていますが、スマートフォンは固定しており、画面を切り取ることで実現しています(音が出ます)

  • Mi Note 10 Lite(右)のみ搭載されているのがVlog機能。短い動画を4つ撮影して、それをエフェクトとともに切り替えることで、見栄えのする動画を簡単に作成できます

【動画】Mi Note 10 LiteのVlog機能の作例。1回撮影するごとにゼンマイを巻いて人形を置き直して、としていますが、撮影自体は4回、シャッターボタンを押しただけで、自動的に作成されました(音が出ます)