東京スカイツリーといえば、日本を代表する観光スポット&ランドマークのひとつ。展望デッキに登る楽しみだけではなく、夜には遠くからでも望める色とりどりの美しいライティングも人気です。
この東京スカイツリーの照明、2020年2月27日から大きく変化したことをご存じでしょうか? スカイツリーの照明を開発しているのは、大手メーカーのパナソニック。東京スカイツリーがオープンした当時、すべてLED照明としたことも話題となりました。覚えている読者の皆さんもいるでしょう。そこで今回、家電ライターとしてスカイツリーに潜入取材してきました。
従来は暗かったエリアに照明を追加、さらに動く光の演出も
まずは東京スカイツリーのライティングがどう変化したのか、チェックしてみましょう。東京スカイツリーの通常ライティングは、以前から3種類が用意されています。内容は、隅田川をテーマにした「粋(いき)」、江戸紫をテーマとした紫ベースの「雅(みやび)」、縁起のよい橘(オレンジ)色の「幟(のぼり)」です。
日によってこれらの明かりを切り替えています。2月27日にリニューアルした新ライティングでも、上記の粋・雅・幟のテーマは健在。これらに加えて、東京スカイツリー用に新開発した照明器具をプラスすることで、東京スカイツリー全体が光るようになりました。しかも、従来のライティングよりも光がダイナミックに動く演出まで加わっています。
2月27日から公開されたライティングのリニューアルは、東京スカイツリーの照明全体を入れ替えるものではありません。基本的には、従来の照明に新しい照明を追加したものです(一部には新旧機材の入れ替えもあり)。従来は2,075台のライトでタワーを照らしていましたが、リニューアル後は2,362台のライトへと増加。ライトの数が増えただけではなく、照明自体もパワーアップしていています。
東京スカイツリーの外側へ
ところで、東京スカイツリーのような巨大な建造物をこれだけ明るく照らす照明とは、一体どんなものなのでしょう? 今回、幸運なことに東京スカイツリーを実際に登ることができました。到着したのは497m地点。従来あった60台のライトを撤去し、同じく60台の新しいライトを設置しているエリアです。
上の写真は旧ライティングのものですが、497mから上部は、旧ライティングではかなり暗い印象ではないでしょうか。一方、新ライティングではここまで明るくパワーアップしました(下の写真)。