保存は16対9から正方形まで書き出せる

プロジェクトの編集が完了したら、書き出す前に動画のアスペクト比を調整しおきます。

Rushアプリは画角16対9の映像を縦横に向きを変える処理だけでなく、タテが少し長い4対5、またはInstagramやFacebookなどで見かけることが多くなってきた、縦横比1対1の正方形動画に、元の動画ファイルから瞬時に変更ができます。動画の中に配置したタイトルや静止画もバランスを崩さずに、いい感じ選んだアスペクト比の動画の中に収めてくれるのでとても便利です。ひとつの動画からYouTube用、Instagram用の動画を素速く分けて書き出すこともできます。

  • アスペクト比が16対9のタテ・ヨコ映像のほかに、4対5、1対1のアスペクト比が選べます

  • 動画の中に配置した静止画やテロップを自動で収まりよく配置してくれます

書き出し時には画質設定をオートに合わせるか、または720p、1080pが選べます。最終的なファイルサイズの目安もプレビューが出るので安心です。

画質を自動=1080pにして約3分の動画を書き出してみると、iPhone SEで約1分8秒かかりました。動画ファイルのコーデックはH.264 / MPEG-4 AVC。iPhoneのカメラロールにMP4形式のファイルが保存されます。iPhoneの場合はそのままYouTube / Facebook / Instagram / TikTokとアドビのBehanceに投稿もできます。

  • 書き出し画質の設定はオートのほかにも選択肢があります

  • レンダリングを済ませたら、そのまま動画共有サイトに公開できます

iPhone / iPad / Macをまたいだ動画編集もOK

新しいiPhone SEとRushアプリによる動画制作は、全般にとてもスムーズにできました。ただやはりディスプレイのサイズが約4.7インチと小さいので、タイムラインの画面でトラックを選択したり、テキストの編集作業は少しやりづらく感じる場面もあります。

Rushアプリは1つのユーザー契約につき2台のマシンにインストールしてライセンス認証(ログイン)ができます。一度にアプリを立ち上げられるマシンは1台までとなりますが、アプリで作成したプロジェクトは同期設定を有効にしてAdobe Creative Cloudに保存すれば、ユーザーのアカウントにログインしている端末から常に最新のファイルにアクセスができます。このプラットフォームを活かして、例えばiPhoneで動画をざっくりと撮影・編集しておき、細かな仕上げはiPad ProやMacBookで整えるというワークフローもおすすめできます。

今回筆者はRushアプリを使って、オーディオ機器をハンドリングしながらワンポイント機能を解説する動画を初めて作ってみました。Rushアプリの使い方の手引きはアドビのホームページにマニュアルも公開されています。

さまざまな機能が使いこなせるようになると、これで月額980円ならかなりお得なビデオ編集アプリであることが実感を伴ってくると思います。まずは簡単な動画を作るところから第一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。