凸版印刷は5月21日、自社製造拠点のデジタル化のために開発・導入してきた製造アプリケーションを幅広い業界・業種向けに汎用化したクラウド型の製造DX支援ソリューション「NAVINECT(ナビネクト)クラウド」を製造業向けに販売開始した。価格は月額23万円~/1カテゴリで年間契約となり、同社では製造業を中心にさまざまな企業に対して拡販し、2021年度までに関連事業含めて約150億円の売上げを目指す。

新ソリューションは、同社では昨年4月から製造業向けDX支援ソリューション「NAVINECT」を提供しており、顧客ごとにシステム設計から運用まで個別にカスタマイズし、製造現場のデジタル化を支援するオンプレミス型のソリューション。新ソリューションは同ソリューションの主要なアプリケーションを汎用化し、クラウド上で提供する。

「生産点検」「見える化」「在庫管理」「帳票管理」「トレース」をはじめとした製造現場のデジタル化においてニーズの高い5カテゴリのアプリケーションを提供・組み合わせて運用することができ、これまで自社でサーバを設置するオンプレミスでの提供だったアプリケーションをクラウド上で提供し、製造現場でのサーバ設置が不要で手軽に導入することを可能としている。

  • 「NAVINECTクラウド」で提供予定の5カテゴリのアプリケーション

    「NAVINECTクラウド」で提供予定の5カテゴリのアプリケーション

さらに、機密性の高い顧客の製造情報は、凸版印刷のセキュア系事業の提供基盤として実績のある自社データセンターで保管・管理するため、安全・安心に利用が可能です。

また、インターネット環境があればタブレットなどの情報通信端末などさまざまなデバイスで、どこからでも利用することができるという。新ソリューションを導入することで、幅広い業界・業種における製造現場のデジタル化を推進し、生産性向上、品質向上、作業効率化などを実現するとしている。

なお、5カテゴリのうち生産点検、見える化のアプリケーションは5月21日から提供開始し、在庫管理、帳票管理は2020年7月、トレースは2020年度中に順次提供を予定している。