Rakuten UN-LIMITのSIMカードは宅急便で送られてきました。荷物の中に同梱されているスタートガイドを開いて「楽天回線の開通手続き」の説明を読むと、SIMカードをセットした後にスマートフォンの電源を投入すると表示される、初期設定のWebページに従って開通できると書いてあります。
iPhone 11 Proでは簡単に開通して拍子抜け
iPhone 11 Proは動作保証対象外の端末なので、SIMカードを装着して電源を立ち上げても開通手続きのページには遷移しませんでした。
一瞬どきっとしたものの、代わりにすぐアンテナピクトにLTEのアイコンが表示され、モバイル通信設定は「Rakuten」のネットワークを自動選択、電話番号も切り替わっていました。APNを設定するための構成プロファイルのダウンロード / インストールも不要でした(筆者環境の場合)。
iPhoneのフィールドテストモード(電話アプリで「*3001#12345#*」をダイヤル)から「LTE」>「Serving Cell Info」を開いて、自宅のある場所で楽天のLTE回線がつかめているか確認したところ、無事に「バンド3」(楽天回線で使われるバンド)に接続されていました。少し近所を散歩してみた限りではパートナー回線に接続先がスイッチすることもないようでした。
スピード測定アプリで速度を確認すると、平日昼間の時間帯で下り50Mbps前後/上り10Mbps前後(平均値)、ネットワークが混雑しがちな夕方から夜間の時間帯でも下り40Mbps前後/上り10Mbps前後(平均値)が出せていました。動画や音楽コンテンツのダウンロードがきびきびと動いてとても快適です。
「音声通話とデータ」の設定を確認すると「LTE,VoLTEオフ」になっていたのでこちらをVoLTEオンに切り換えてみると、電話アプリから音声通話もできました(Rakuten Linkを使わない場合、30秒20円の通話料が必要)。
開通後はiPad Proでも快適につながった
iPad ProにSIMカードを差し替えてみても、特に設定を求められることもなく楽天のLTE回線につながりました。なお筆者が以前に使っていたSIMフリー版のiPhone Xでは楽天回線につながりませんでした。
SIMカードを再度iPhone 11 Proに入れ替えて少し外を歩いてみると、やはり楽天回線はまだエリア品質が安定していないように感じられました。駅の改札は下り・上りともに十分な通信速度が出せていましたが、駅前の商業施設に入ると地下階では圏外のまま通信は沈黙。上層階に移動するとようやくつながり、下り数Mbpsのスピードが出せるようになりました。今回はしっかりと試せていませんが、カフェに入ったり、窓のない地下階の店舗に行ったりすると、場所によってはつながらなくなる可能性もありそうです。
5ギガまで無料になったauローミングがうれしい
Rakuten UN-LIMITの利用を開始した友人から寄せられた情報や、Webの記事、ユーザーのレポートなどを読んでみると、楽天モバイルが公開している回線提供エリア内でも、所々でパートナー回線に切り替わるポイントがあるようです。iPhoneを持って屋外を移動しながら快調に動画や音楽の使い放題サービスを満喫していたら、油断しているうちにパートナー回線に切り替わっていて、データを浪費していることもあるかもしれません。
ただし、楽天モバイルはサービス開始日の4月8日に、Rakuten UN-LIMITを「2.0」にバージョンアップして、プランの料金内で無制限に使えるパートナーの回線データ容量を5GB/月に、データ容量消費後の通信速度を最大1Mbpsに強化しました。パートナー回線によるデータ使用量はmy 楽天モバイルにブラウザからログインすれば、iPhoneやiPadからでも確認できます。4月22日以降のデータ容量増量が今から楽しみです。
また外出できる機会が増えてきたら、まずは腰を落ち着けた場所でiPhoneが楽天回線につながっていることを確認して、それからコンテンツ再生を楽しんだり、テザリングしながらiPad Proで仕事をこなしたりと使ってみたいですね。