シャープとNECは3月25日、NECの子会社であるNECディスプレイソリューションズ(NDS)について、シャープが株式を取得して子会社とし、かつシャープとNECの合弁会社として共同運営する契約を締結したと発表した。

  • シャープ、NECディスプレイソリューションズ

    シャープ、NECの映像ソリューション事業を子会社化

NDSは、ビジネス向けのディスプレイ機器を中心とした映像ソリューション事業を展開しているNECの子会社。シャープは今回、NDSの株式のうち66%分を取得して子会社化。NECは34%を引き続き保有することで、NDSはシャープとNECの合弁会社となる。譲渡株式数は20,328株で、売却総額は92億4,000万円。譲渡時期は7月1日を予定している。なお、NDSが保有する海外の子会社4社も、これに伴ってシャープの子会社となる。NDSは、NECブランドの製品を引き続き提供する。

NDSはこれまで、世界120を超える国と地域で、液晶ディスプレイやビジネスプロジェクター、デジタルシネマを中心とした製品・ソリューションを展開。一方、シャープは液晶ディスプレイや電子黒板、ビジネスプロジェクター、8K関連商品などを提供しており、特に国内市場で強みを持つ。

シャープとNECはこれについて「両社は相互補完の関係にある」と表現。その上で、シャープは「両社商材のクロスセル、両社の高い技術力を生かしたLEDディスプレイや8K+5Gエコシステムなど、新規カテゴリーの事業拡大、両社の購買力の活用その他スケールメリットによ るコスト力の強化など、合弁会社化により様々な相乗効果が期待できる」と説明している。