ConceptD」はエイサーのクリエイター向け新ブランドです。ゲーミングPCとクリエイター向けPCは求められる機能が近いですが、ConceptDは「動きに強いこと」よりも「自分が表現したい色を表示できること」に重点が置かれています。

今回レビューする「ConceptD 7」は、15.6型4K液晶ディスプレイを搭載したクリエイター向けノートPCで、AdobeRGB比で100%の色域をうたっています。というわけで、スペック、外観チェック、ベンチマークに加えて、ディスプレイの色域についてもチェックしてみましょう。

  • 日本エイサー、15.6型4KノートPC「ConceptD 7」

    ConceptD 7は、NVIDIA Max-Qデザインの15.6型ノートPC。15.6型で4K解像度のIPS液晶ディスプレイを搭載しています

  • 日本エイサー、15.6型4KノートPC「ConceptD 7」

    クリエイター向けということで、第9世代(Coffee Lake)Intel Core i7プロセッサと、リアルタイムレイトレーシング対応のNVIDIA GeForce RTX 2080 MAX-Q(8GB)が組み合わされています

  • 日本エイサー、15.6型4KノートPC「ConceptD 7」

    「動きに強いこと」よりも「自分が表現したい色を表示できること」を重視したConceptD 7ですが、ゲーミングノートPCとして見ても実力はハイレベル。映像美の対価として負荷が重いことに定評のある「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク」でも、高いスコアを記録しています(この画面は、4K・標準品質の結果)。詳しくは記事後半のベンチマークをご覧ください

Core i7-9750H & GeForce RTX 2080のタッグでハイパフォーマンスを実現

ConceptD 7のラインナップは1モデルのみ。OSはWindows 10 Pro 64ビット版(バージョン1903)、CPUはIntel Core i7-9750H(6コア12スレッド、2.60~4.50GHz)、外部グラフィックスはNVIDIA GeForce RTX 2080 with Max-Q Design(8GB)、メモリは32GB PC4-21300 DDR4 SODIMM(16GB×2、最大32GB)、ストレージは1TB(NVMe接続、512GB×2、RAID 0)を備えています。

  • 日本エイサー、15.6型4KノートPC「ConceptD 7」

    15.6型4K液晶のハイエンドモデル「ConceptD 7 CN715-71P-F73Z8」は、Acer Direct楽天市場店で税込384,800円で販売されています(3月中旬の時点)

液晶ディスプレイは15.6型4Kノングレア(3,840×2,160ドット、16:9、IPS、LEDバックライト、AdobeRGB比100%)を搭載し、通信機能はGigabit Ethernet、IEEE802.11 a/b/g/n/ac/ax準拠の無線LAN、Bluetooth 5.0をサポートしています。

2台のSSDで「RAID 0」(ストライピング)が組まれている点は、アプリとデータを1ストレージ内に記録できるので管理しやすく、また読み書き速度の点でも有利。ただ、最大メモリ容量が32GBなのは、クリエイティブ系アプリを複数立ち上げたまま作業するユーザーには、将来的にもの足りなくなるかもしれません。

  • 日本エイサー、15.6型4KノートPC「ConceptD 7」

    本体天面。エイサーのほかのノートPCとは異なり、メーカーロゴは中央ではなく上部に小さく入ります

  • 日本エイサー、15.6型4KノートPC「ConceptD 7」

    本体底面。ハイパフォーマンスなCPUと外部グラフィックスを搭載しているので、吸気口は大きめ。比較的簡単に分解できそうですが、特殊ネジが使われています

■試用機の主な仕様 [製品名] ConceptD 7(CN715-71P-F73Z8) [CPU] Intel Core i7-9750H(6コア12スレッド、2.60~4.50GHz) [メモリ] 32GB PC4-21300 DDR4 SODIMM(16GB×2、最大32GB) [グラフィックス] NVIDIA GeForce RTX 2080 with Max-Q Design(8GB) [ストレージ] 1TB(NVMe接続、512GB×2、RAID 0) [光学ドライブ] なし [ディスプレイ] 15.6型4Kノングレア(3,840×2,160ドット、16:9、IPS、LEDバックライト、AdobeRGB比100%) [OS] Windows 10 Pro 64bit版 [バッテリー駆動時間] 約8時間 [本体サイズ/重量] 約W358.5×D255.0×H17.9mm / 約2.1kg [実勢価格(税込)] 384,800円

最大4枚のマルチディスプレイ環境を構築できるインタフェース

ConceptD 7のボディは、「The White」で着色されたアルミニウム合金。本体サイズは約358.5×255.0×17.9mm、重さは約2.1kg。84Whの大容量バッテリーを搭載していることを考慮すれば、NVIDIAのMAX-Q Designを採用していることもあり、薄型&軽量ボディといって差し支えないでしょう。

インタフェースとしては、USB Type-C 3.1 Gen2(右側面×1、最大10Gbps、映像出力、Thunderbolt 3対応)、USB Type-A 3.0(右側面×2、左側面×1)、HDMI(左側面×1)、Mini DisplayPort(右側面×1)、有線LAN端子(左側面×1)、マイク入力(左側面×1)、ヘッドフォン出力(左側面×1)が用意されています。

  • 日本エイサー、15.6型4KノートPC「ConceptD 7」

    上が本体前面、下が本体背面

  • 日本エイサー、15.6型4KノートPC「ConceptD 7」

    本体右側面は、左からUSB Type-C 3.1 Gen2、Mini DisplayPort、USB Type-A 3.0×2、セキュリティーロックスロット。本体左側面には、Gigabit Ethernetの有線LAN端子、USB Type-A 3.0、HDMI、マイク入力、ヘッドフォン出力が配置されています

USB Type-C、HDMI、Mini DisplayPortを使えば、本体のディスプレイを含めて最大4枚のマルチディスプレイ環境を構築できるわけですね。一方、クリエイター向けノートPCなのに、フルサイズSDメモリーカードどころかmicroSDメモリーカードスロットを搭載していない点は残念です。

  • 日本エイサー、15.6型4KノートPC「ConceptD 7」

    本体は実測で2,215g

  • 日本エイサー、15.6型4KノートPC「ConceptD 7」

    ACアダプターと電源ケーブルの実測値は602g。せっかく本体が薄型・軽量なので、ACアダプターもGaN方式を採用して小型、軽量化してほしいところです

  • 日本エイサー、15.6型4KノートPC「ConceptD 7」

    今回の試用機には、180W ACアダプターと電源ケーブル(約1m)のみが付属していました。製品版には、ほかに説明書類(セットアップガイド、保証書、修理依頼書、国際旅行者保証書、ノートブック説明)が同梱されます

  • 日本エイサー、15.6型4KノートPC「ConceptD 7」

    ACアダプターの仕様は、入力100-240V~2.5A、出力19.5V・9.23A、容量180W