2月12日、マウスコンピューターが、サッカーJリーグの人気クラブチーム「浦和レッズ」(浦和レッドダイヤモンズ)のオフィシャルPCを発表した。14型ノートの「mouse X4-B-URDS」と15型ノートの「mouse X5-B-URDS」があり、既に同社は公式サプライヤーとしてクラブ側への納品を進めているそうだ。その両PCについて、少し条件はあるが同日より一般販売も行う。

  • 外箱も専用デザインの浦和レッズ オフシャルPCが本日より発売

浦和レッズのクラブハウスで開かれた記者会見をもとに製品を紹介するが、会見では製品だけでなく、最近何かと"圧"を感じる「埼玉」がやや前の方に出てきていたので、「埼玉とか興味ないし、さっさとスペックだけ知りたいよ!」という向きには、こちら既報の製品紹介記事もあわせて目を通してもらえると嬉しい。

  • オフィシャルPCの天板にあしらわれた浦和レッズロゴ。このロゴのデザインだけで4~5回は試作機をつくったそうだ

「埼玉」で心が通じ合った

事の発端は、5G対応や、データ分析が必須になりつつあるなかで、クラブのIT化のもっと推し進めたいと模索していた浦和レッズが、マウスコンピューターに声をかけたことから始まった。浦和レッズの立花洋一社長は、マウスコンピューターをパートナーに選び、オフィシャルPCを実現できた理由を「埼玉でご縁があり、心が通じあったから」と話す。

マウスコンピューターの現本社は東京にあり、直営店の本拠地は秋葉原のイメージで、パソコンに詳しい人であれば長野県の飯山工場の知名度もあるだろうが、同社の創業の地は埼玉県の春日部市であり、紛れもない埼玉企業だ。なぜ春日部にダイレクトショップや修理センターがあるのか不思議に思っていた人がいるならば、このルーツが答えだ。嘘だと思うのならWikipediaで調べてみて欲しい。

ご存知の通り、Jリーグのクラブチームは地域密着であることを非常に重要視している。マウスコンピューターも、日本製パソコンのメーカーであることを個性にするだけあって各拠点と地元とのつながりは大切する方針を持っているので、「埼玉だから」というのは、思ったより真面目な理由のひとつだったようだ。マウスコンピューターの小松永門社長も、「地域と一緒に盛り上げるというクラブの方針に共感した」と話している。

  • マウスコンピューターの小松永門社長(左)と浦和レッズの立花洋一社長(右)

偶然だった赤いPCの開発計画と、QWERTY配列の奇跡

新たに製品化された「mouse X4-B-URDS」と「mouse X5-B-URDS」は、スペックに多少の違いはあれども、おおむね共通のデザインイメージと使い勝手を備えたサイズ違いモデルだ。型番やスペックを見るとなんとなくわかるが、両モデルのベースとなったのは赤い天板が特徴のRyzen版「Xシリーズ」だ。レッドダイヤモンドの浦和レッズから相談があった時に、ちょうどこの赤いXシリーズを開発中だったことから、両者検討を重ねながらも開発はどんどん進んだという。

  • キーボードが黒一色なのがベースとなったRyzen版「Xシリーズ」

  • これもベース機との比較。マウスコンピューターの「チーズ」の代わりに、レッズのロゴが配された

■主なスペック
モデル mouse X4-B-URDS mouse X5-B-URDS
画面 14型フルHDノングレア
(1,920×1,080ドット)
15.6型フルHDノングレア
(1,920×1,080ドット)
OS Windows 10 Home 64ビット
CPU AMD Ryzen 5 3500U (4コア/8スレッド 2.1GHz/ブースト最大3.7GHz)
GPU 統合型 Radeon Vega 8
メモリ PC4-19200 DDR4 SODIMM 8GB×1(オプションで最大16GB)
ストレージ 512GB M.2 SSD
無線 IEEE802.11ac/a/b/g/n(Intel Wireless-AC 9260)、Bluetooth 5.0
インタフェース USB 3.0 Type-C×1、USB 3.0 Type-A×2、USB 2.0×1、HDMI×1、Gigabit Ethernet×1、microSDカードリーダーなど
バッテリ持続時間 約9.4時間 約15.4時間
サイズ・重量 W320.2×D214.5×H17.5mm・約1.13kg W356×D233×H17.9mm・約1.4kg
価格 税別94,800円 税別99,800円

性能の決め手となるCPUにはAMDの第3世代Ryzenを内蔵し、グラフィックスにはRadeon Vegaを組み合わせている。カラーリングは印象的な赤を中心にブラックとの2トーンで、特に赤い天板には浦和レッズのロゴを配して「オフィシャルマシン」感を高めた。さらにキーボードの「R」「E」「D」「S」キー、つまりREDS(レッズ)キーが同じ赤色で美しく塗られており、斜めから見るとひとかたまりのダイヤ型に並んでいるが、これはまったくの偶然で、社内でも「QWERTY配列の奇跡」と言われたとか。

  • これが「QWERTY配列の奇跡」こと、赤くデザインされたREDS(レッズ)キー。斜めから見ると4つのキーがひし形配置のダイヤ型にも見える。みつ菱じゃなくてよつ菱なのはご愛敬

  • X4-B-URDSとX5-B-URDSを並べてみた。大きい方がX5-B-URDS

  • サイズ以外はほぼ同じデザインに見えるが、よく見るとヒンジやキーボードなどが少し違う

  • こちらがX4-B-URDSのキーボード

  • こちらはX5-B-URDSのキーボード。スペースに余裕があるぶん、右側にキーを追加

  • 右側面のインタフェース配置は同じ

  • 左側面のインタフェース配置は少し違う。X4-B-URDSはmicroSDカードリーダーがフロント側に移動

間もなくJリーグも開幕という時期だが、既にこのmouse X4-B-URDSとmouse X5-B-URDSあわせて100台ほどがクラブのスタッフの手元に届いており、様々な業務での使用が開始されている。納入は引き続き行われ、クラブに行き渡っていくそうなので、公の場でこのオフィシャルPCを目にする機会も増えるかもしれない。

そしてこのmouse X4-B-URDSとmouse X5-B-URDSは、冒頭で紹介した通り本日から一般販売も開始する。価格はmouse X4-B-URDSが税別94,800円、mouse X5-B-URDSが税別99,800円。ただし基本的に「埼玉県内でしか売っていない」ので注意いただきたい。店頭販売はマウスコンピューターの春日部ダイレクトショップと、家電量販店(でんきち、ビックカメラ、ソフマップ、コジマ、ベイシア)の埼玉県内店舗のみ。

埼玉県民ではなくともオンライン購入という手はあり、浦和レッズの公式オンラインショップと、マウスコンピューターのWebサイト経由で購入が可能。浦和レッズの公式オンラインショップのみ、少し遅れて2月14日の14時から販売開始だが、ポイントを使いたいレッズサポならこれを待った方が得かもしれない。

また販売記念キャンペーンとして、同製品の購入者向けに、選手直筆サイン入りホームユニフォームを抽選でプレゼントする。期間を3回に区切って、2月12日~3月8日が槙野選手、3月9日~3月29日が興梠選手、3月30日~4月19日が関根選手というスケジュールで抽選し、それぞれ3名(計9名)にユニフォームをプレゼントする。プレゼントの専用応募フォームはこちら