米国ラスベガスで開催された「CES2020」において、中国ハイセンスブースに気になるテレビがありました。ハイセンスは自社ブランドのテレビを多く手がける一方、2018年2月に、東芝から東芝映像ソリューションの株式譲渡を受け、東芝映像ソリューションをグループ傘下にしています(REGZAブランドのテレビなどは、東芝映像ソリューションが自社開発、販売、サポートを継続)。
まずブースで目についたのはDUAL CELL構造の「ULEDテレビ」。4Kディスプレイの奥に2Kディスプレイを搭載し、2Kディスプレイをバックライトコントロールとして使用しているため、より細かなバックライトのコントロールができるそうです。
ブースでは4Kパネルが半分カットされた状態で展示されており、バックライト部分のみが見えるようになっていました。2Kパネルと4Kパネルが重なった部分には、メリハリある色が鮮やかに映し出されます。引き締まった黒が、バラの赤を一層際立たせていました。
続いて興味を引かれたのは、音声入力によって自動で画面が90度回転させられる「Auto Rotate TV」。スマートフォンの撮影能力が高まるにつれて、縦位置の動画も増えてきました。スマートフォンの画面をテレビに映し出すことも珍しくありませんし、テレビで動画サイトを楽しむ人も多いでしょう。これからますます高まる縦型動画を視聴するニーズにも対応してくれそうです。
Auto Rotate TVは、まだプロトタイプで製品化の予定も立っていないのですが、スマホとの連携を考えていくのであれば、商品化待ったなしなのではないでしょうか。
個人的にはこの機能が搭載されれば、より一層テレビを活用するようになると思うので、ぜひ商品化して欲しいところです。スマホ画面のテレビへの転送は、すでにミラキャストやクロームキャスト、DisplayPort Alternate Modeなどさまざまな方法で行えるようになっています。これらが普及することで、縦位置のテレビ画面の需要も一層高まりそうですね。