モダンPCを体現するスペック
Microsoftが提唱する「モダンPC」は、SSDによる高速動作やモビリティの高さ、そして外観の美しさも備えるノートPCのジャンルです。
今回取り上げる「dynabook S6」は、そのモダンPCのひとつ。13.3型液晶で約1kgのボディは高い堅牢性を持ち、Intel Core i5やSSDを内蔵。Microsoft Office Home & Business 2019が付属し、税込み実売価格は14万円半ばです(2019年12月中旬時点)。
基本的なスペックをまとめると、CPUがIntel Core i5-8250U(1.60GHz)、メモリが8GB(4GB×2)、ストレージが約240GBのSATA SSD、液晶ディスプレイが13.3型フルHD(1,920×1,080ドット)となります。本体サイズは約W316.0×D227.0×H19.9mm、重さは約1.119kg、バッテリー駆動時間は約9.5時間(JEITA 2.0)です。今回はデニムブルーのモデルを試用していますが、モデナレッドもラインナップしています。
シンプルな外見と豊富なインタフェース
外観はスッキリしていて、カバンにスッと収まる形状です。天板の中央に「dynabook」のロゴが銀色で刻まれているのも、シンプルなかっこよさを感じます。
インタフェースも十分に備えており、モバイルノートPCとしては少数派の有線LANポート(Gigabit Ethernet)も搭載しています。
左側面には、奥から電源端子、USB PD(Power Delivery)対応のUSB 3.1 Type-C、HDMI出力端子、マイク/ヘッドホン端子、microSDカードスロットが並びます。取材でデジタルカメラを使うことが多い筆者としては、普通のSD/SDHC/SDXCカードスロットが欲しかったのですが、使い方によって「欲しい・無くてもいい」が分かれるところでしょう。
右側面は、セキュリティロックスロット、有線LAN端子、USB 3.0(Type-A)×2です。
液晶ディスプレイは、ノングレア(非光沢)タイプのIGZO液晶。モバイルマシンは周囲の環境が変わることが多いので、背後の光源などが映り込まないノングレア加工はうれしいところです。
映し出される映像はさすがはIGZO液晶といった美しさで、ビジネス用途だけではなく、動画視聴といったエンターテインメント面でも活躍してくれるはずです。また、音響面もDTS Audio Processingに対応していることもあって、モバイルノートPCとは思えないサウンドでした。
dynabook S6で筆者が一番すばらしいと思ったのは、キーボードです。87個のキーは、一般的に使用頻度が低いとされるキー(Enterキー付近)は幅が狭くなっているものの、メイン部分は13.3型ノートPCではなかなか見ない19mmというピッチを確保。
ストロークは1.5mmで、キートップに0.2mmという微妙なへこみをつけることによって、指先にフィットしやすい構造になっています。クリック感のはっきりした打ち心地もあって、気持ちいいタイピングを続けられるのではないでしょうか。
ボディは、26方向からの76cm落下テストにも耐えるというタフネスさ。そのほかにも、6時間にわたって細かい粉塵を吹き付ける、高度4,572m相当の気圧まで減圧、-20~60度の温度変化状態で6時間駆動など、イジメかと思うようなアメリカ国防総省制定のMIL規格に準拠したテストをクリアしており、安心して持ち歩けるでしょう。