日本HPは12月4日、13.3型コンバーチブルPCとして世界最小(同社調べ)のフットプリントを実現した「HP Spectra x360 13」など、プレミアムノートPCの4製品を発売しました。「つくり」にこだわった新モデル、銀座のBARNEYS NEWYORKにてショーウィンドウに並びます。
4製品はすべてコンバーチブルタイプの2in1 PC。ポセイドンブルーとアッシュブラックの2色で展開する13.3型「HP Spectra x360 13」、パームレストとタッチパッドにウォルナット材を採用する15.6型「HP ENVY x360 15 Wood Edition」、同じく13.3型「HP ENVY x360 13 Wood Edition」、そして日本限定モデルとなる13.3型「HP ENVY x360 13 セラミックホワイト」です。
最小構成価格は、HP Spectra x360 13が139,800円から(以下すべて税別)、HP ENVY x360 15 Wood Editionが122,800円から、HP ENVY x360 13 Wood Editionが92,800円から、HP ENVY x360 13 セラミックホワイトが89,800円からとなっています。
クリエイティブ志向の高いユーザーに向けたデザイン
日本HPのプレミアムノートPC(2019年モデル)は、ラグジュアリー路線をさらに進めたといえそうです。新製品の発表会は、銀座「BARNEYS NEWYORK」で行われました。2020年1月7日からはここで、新製品のウィンドウディスプレイも予定しています。銀座のファッションブランドと並べても見劣りしない、事務機器からの完全脱却を果たした新世代パソコンの姿をアピールする狙いです。
日本HP 専務執行役員 パーソナルシステムズ事業統括の九嶋俊一氏によれば、「ワールドワイドでは、ミレニアム世代よりさらに若いZ世代(現在22歳未満)でPC利用が拡大しています」とのこと。九嶋氏は、現在23歳~28歳前後のミレニアム世代のPC利用時間は週に27時間程度である一方、Z世代では32時間になっているとの調査結果を示しました。
ミレニアム世代は、スマートフォンに慣れたためPC離れが進んだとの見方もあります。そこで九嶋氏は、「Z世代はクリエイティブ志向が強くなり、スマートフォンよりも大きく見やすいPC画面でクリエイティブな作業を行うニーズが高まっているのではないか」と分析。日本国内でもPCを利用するユーザーが増加していくと予測します。
「PCをクリエイティブな作業に使う人ほど、PCにも自分のセンスに合ったデザイン性を求める傾向があります。SpectreとENVYはそこにマッチする製品であり、プレミアムシリーズだけで見ると前年比で68%の成長という、当社PCの牽引役になっています」(九嶋氏)
Windows Hello対応の極小カメラ採用で本体の奥行きを22.5mmも縮小
プレミアムシリーズのデザインを手がけるのは、米国HP パーソナルシステムズ デザイン部門 グローバル責任者のステイシー・ウルフ氏。ウルフ氏がデザインするときは、「PCのデザインがどうあるべきか、遠い未来の姿を想像してから、そこに至る過程となる近い未来を想像して、プロダクトデザインに落とし込んでいく」そうです。
そんなウルフ氏にとって、Spectreは事務用品ではなく、工芸品といって良い完成度を持つとのこと。
HP Spectra x360 13の2019年モデルは、2018年モデルと比べて、画面サイズはそのままで本体の幅を1mm、奥行きは22.5mmも小さくしました。厚みは2.5mm増していますが、フットプリントが小さくなったことで可搬性は大きく向上しています。重さも1.32kgから1.24kgへと軽くなりました。
2019年モデルで採用したウルフ氏の自慢の技術は、超小型のWebカメラ。2.2mmの極小サイズのカメラモジュールで、狭額縁化に大きく貢献しています。このサイズでありながら、Windows Helloの顔認証機能にも対応しているのは驚きです。ウルフ氏は「米粒サイズ」と表現しましたが、実際のところ米粒よりも小さいです。