ヤンマーのグループ会社であるヤンマーエネルギーシステムは11月14日、稲作農業で発生するもみ殻を活用し、熱と電気を供給する資源循環型のもみ殻ガス化発電システムの実証実験を開始したことを発表した。

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    稼動を開始したもみ殻ガス化発電システム

もみ殻は、かつては野焼きなどで処分されていたが、現在では禁止されており、その処理方法が課題となっている。今回の実証実験は、もみ殻を燃料としてガス化することで、熱電供給が可能な発電システムを活用して、もみ殻の有効利用を進めようというもの。

設置場所は、滋賀県のフクハラファームで、毎年約200トンのもみ殻を処理していたという。今回のシステムを活用することで、もみ殻処理の問題の解決を目指すとするほか、もみ殻が燃焼した後に残る「くん炭」は肥料として農地に還元することが可能なため、ヤンマーエネルギーシステムでは、エネルギーの地産地消に加え、有害物質を発生しないトリジェネレーションシステムとして資源循環型農業の実現にもつながるとしている。

発電量は15kWで、年間75,000kWhの発電を計画しているという。