Surface Pro X

  • Surface Pro X

    SoCにMicrosoft SQ1を採用する「Surface Pro X」

Surface Pro Xは、SoCにQualcommとMicrosoftが共同開発した「Microsoft SQ1」を採用することが大きな特徴です。SoCの詳細な仕様は公開されていませんが、QualcommのArm版Windows向けSoC「Snapdragon 8cx」を強化したものと考えられます。

今回の日本での記者会見では、Surface Pro Xを日本で2020年1月に発売すると明らかにするとともに、会場には実機も展示しました。しかし、本体を手に取る程度しか体験できず、仕様のチェックなどは禁止されていたため、具体的にどの程度の性能で動作するのかは判断できませんでした。

メモリはLPDDR4xを8GBまたは16GB搭載し、内蔵ストレージは128GB、256GB、512GBのSSDとなります。デザインコンセプトは既存のSurfaceシリーズと同じですので、外観はSurfaceシリーズそのものといった印象です。

  • Surface Pro X

    本体デザインはSurfaceそのものですが、ベゼル幅が狭く、画面占有率が高められています

  • Surface Pro X

    左がSurface Pro X、右がSurface Pro 7。Surface Pro Xのほうが画面サイズが大きく、ベゼル幅が狭くなっていることがわかります

  • Surface Pro X

    フットプリントは、幅はSurface Pro Xのほうが短く、奥行きはSurface Pro 7のほうが短くなっています

画面は2,880×1,920ドット表示対応の13型液晶で、Surface Pro 7よりもわずかに大きなディスプレイを搭載していますが、周辺部のベゼル幅がSurface Pro 7よりもかなり狭め。フットプリントは287×208mmと、横幅はSurface Pro Xのほうが短くなっています。高さは7.3mmで、Surface Pro 7より1.2mm薄くなっています。省電力性に優れるSoCを採用しているためでしょう。

重さは774gと、Surface Pro 7のCore i3・Core i5搭載モデルとほぼ同等です。ただ、重量バランスが優れているのと、本体が薄いこともあってか、実際に手にするとSurface Pro 7よりも軽く感じました。

  • Surface Pro X

    本体下部側面

  • Surface Pro X

    左側面

  • Surface Pro X

    上部側面

  • Surface Pro X

    右側面

  • Surface Pro X

    背面。一目でSurfaceシリーズとわかるデザインです

  • Surface Pro X

    上がSurface Pro X、下がSurface Pro 7。Surface Pro Xのほうが1.2mm薄いですが、重ねると薄さが際立ちます

側面ポートとしては、電源コネクタの「Surface Connect」と、USB Type-Cポートを備えています。USB Type-Aが省かれたのは、薄さを追求するためとのことですが、USB周辺機器の利便性を考えると、USB Type-Aも搭載してほしかったように思います。

Surface Pro Xは「Allways Connected PC」ですので、無線LANだけでなくLTE通信機能も搭載します。LTE用のnano SIMカードスロットは、キックスタンド内側です。今回の実機では、SIMカードスロット部のカバーは開けてもらえませんでしたが、このカバーを開けると内蔵SSDにもアクセスできる点も大きな特徴となっています。

  • Surface Pro X

    左側面にUSB Type-C×2ポートを備えます。薄さを追求しているので、USB Type-Aはありません

  • Surface Pro X

    右側面にはSurface Connectを用意。USB Type-C経由での給電も可能です

  • Surface Pro X

    キックスタンド内部には、LTE通信用のSIMカードスロットを備えるカバーがあります。このカバーを開けると内蔵SSDにもアクセスできます

本体の仕様以外にも、Surface Pro Xならではの特徴があります。それが、着脱式キーボードカバーと薄型のペンです。キーボードカバーは、キーボード後方が折れ曲がってリフトアップする構造は従来モデルのタイプカバーと同じですが、リフトアップする部分に薄型のペンを収納できる構造。ペンの可搬性が大きく向上しています。

ペンは、従来のSurfaceペン同様に4,096段階の筆圧検知や傾き検知に対応。感度が高められていて、より滑らかな入力が可能になっているそうです。実際の書き心地は非常に滑らかでしたが、筆者には従来モデルとの違いは判断できませんでした。それだけ、従来のSurfaceペンの書き心地も優れるということでしょう。プロのイラストレーターといったユーザーなら、双方を試すと違いがわかるのかもしれません。

なお、キーボードカバーの接続端子は従来モデルのタイプカバーと互換性がありませんので、Surface Pro X専用となります。

  • Surface Pro X

    Surface Pro X用の着脱式キーボード。後方に秘密があります

  • Surface Pro X

    キーボード後方のリフトアップ構造部分に、専用のペンを収納するスペースが用意されています。これでペンをなくすことなく持ち運べます

  • Surface Pro X

    ペンは薄型ですが、4,096段階の筆圧検知や傾き検知に対応。しかも従来のSurfaceペンよりも感度が高められていて、より滑らかな書き心地を実現しています

  • Surface Pro X

    実際に、とても滑らかな書き心地を確認できました。これならプロのクリエイターも納得のはずです

  • Surface Pro X

    Surface Pro Xのキーボードは、コネクタの仕様も従来のタイプカバーと異なっていますので、Surface Pro X専用となっています

  • Surface Pro X

    キーボードを装着した状態での比較。左がSurface Pro X、右がSurface Pro 7です。画面サイズやベゼル幅の違いで、印象が大きく異なります