国内最速級で防災情報を配信「特務機関NERV防災アプリ」

「利用者に最適な防災情報を国内最速レベルで配信する」という、「特務機関NERV 防災アプリ」のiOS版が提供されています。利用料は無料です。

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    「特務機関NERV 防災アプリ」

2011年の東日本大震災以降、休むことなく防災情報を発信しているTwitterアカウント「特務機関NERV」(@UN_NERV)のスマホアプリ版で、洪水や土砂災害などの防災気象情報を、利用者の現在地や登録地点に基づいて最適化して配信。被害が予想される地域に居住する人や訪問者が状況を的確に認識し、迅速な判断・行動が取れるよう補助する目的で開発されました。

提供する防災気象情報は、気象業務支援センター(気象庁本庁舎および大阪管区気象台内)と接続した専用線からダイレクトに受け取ることで情報の信頼性を担保し、ゲヒルンが独自に開発した技術により「国内最速レベルの情報配信」を実現するとしています。

携帯キャリア「災害用伝言板」、GoogleやFacebookも

大規模な災害が発生した場合、被災した家族と連絡が取りにくくなった場合に活用できる連絡手段が「災害用伝言板」です。NTTドコモとau、ソフトバンク、ワイモバイルは災害発生時に「災害用伝言板」「災害用音声お届けサービス」というサービスを提供。災害時には、各キャリアの公式サイトトップページに大きく表示されます。情報は各キャリアで相互に共有されており、異なるキャリア間でも安否情報を確認できます。

いわゆる格安SIMなど、MVNOサービスを使っている場合は、NTT東日本・西日本が提供するサービス「災害用伝言板(web171)」から、伝言を残したり、確認することができます。こちらも各キャリアの災害用伝言板と連動しています。

Googleでは氏名を使って安否情報を登録するサービス「Googleパーソンファインダー」を提供。また、各社の災害用伝言板やGoogleパーソンファインダーを含めて一括検索できる、NTTレゾナント「J-anpi」もあります。J-anpiは、協定を結んでいる自治体が提供する安否情報も検索できます。

そのほか、Facebookでは「災害支援ハブ」というサービスを提供しています。被災したFacebookユーザーが、自分の安全を友達に知らせたり、支援・サポートの要請や提供を行ったり、最新のニュースや情報を得られる仕組みです。

遠隔地のお年寄りに避難をうながす「逃げなきゃコール」

国土交通省は2019年5月から、NHK・ヤフー・KDDIの協力を得て、「逃げなきゃコール」という取り組みを開始しました。

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    「逃げなきゃコール」

避難の必要が差し迫っている高齢者の家族にメールで避難情報を知らせ、家族から本人に直接避難を促す電話をかけてもらう、という流れです。豪雨などで避難指示が出ても、避難をするかどうかの判断がしづらいとされる高齢者の逃げ遅れによる被害を減らすことを目的としており、KDDIのニュースリリースによれば「遠隔地域に住む子どもが、両親の住む地域の避難情報をいち早く把握し、避難を勧める連絡を入れるなどの行動を想定している」とのこと。

「NHKニュース防災」アプリや「Yahoo! 災害情報」アプリ、Webサービスの「au 登録エリア災害・避難情報メール」で、実家などの地域をあらかじめ登録しておく必要があります。

災害発生時の無料Wi-Fiスポット「00000JAPAN」

災害発生時は、連絡や情報収集などでインターネット環境が必要になります。NTTドコモやau、ソフトバンクなどは災害時に、共通SSID「00000JAPAN」(ファイブゼロジャパン)でWI-Fiスポットを無料開放します。

家電の浸水被害や「通電火災」に注意

停電への備えや情報収集に役立つモノ・サービスを紹介してきましたが、床上の浸水対策や漏電を防ぐため、家電などのコンセントを抜いて高所や2階に移動させることも大事です。

また、電気配線などが損傷していると、停電の復旧時に「通電火災」が発生する可能性があります。消防庁では「停電中の自宅を離れる際はブレーカーを落とす」、「給電が再開されたら、電気機器が破損していないか、配線やコードが損傷していないか、燃えやすいものが近くにないかなど、十分に安全を確認してからブレーカーを戻す」ことを呼びかけています。(PDF)(※リンク先は、地震後の火災防止について、消防庁 消防大学校 消防研究センターが注意喚起しているPDFファイルです)