iPhoneでテザリング契約しない人、結構多いですよね。auとソフトバンクは事前の申し込みが必要なうえ、契約するプランによっては有料になるため、利用頻度が低ければそれも当然です。しかし、Wi-Fi環境のない場所へ長期間パソコンを持ち出すとなると……帰省するのだけれど実家にWi-Fiがないからどうしよう、と悩んでいる人は多いはずです。

Macユーザ限定になりますが、メールの送信であればテザリング契約なしでもなんとかなります。Apple製品間のみでサポートされるアプリ連携機能「ハンドオフ」を利用し、Macのメールアプリで作成したメッセージをiPhoneに転送、iPhoneのメールアプリからモバイル回線を利用して送信するという流れです。添付ファイルもあわせて転送できるので、書類の扱いで悩むこともありません。

ハンドオフの利用にはiOS 8以降が動作するiPhoneと、Yosemite以降が動作するBluetooth 4.0以降のMac、それぞれ同じApple IDでサインインしておくことが必要です。iPhoneとMacの両方でハンドオフを有効にしたうえで、BluetoothとWi-Fiをオン(アクセスポイントへの接続は不要)にしておけば準備は完了です。

メールを送信する手順ですが、Macのメールアプリで通常どおりメッセージを作成し、送信直前まで仕上げたところでiPhoneに作業を移し、アプリスイッチャーの画面を表示します(iPhone X以降は画面下部を上方向にフリック)。すると、「メール ○○○から」(○○○はMacのコンピュータ名)というバーが画面下部に現れるので、それをタップするとMacで作成中のメッセージがiPhoneに転送されます。

メッセージがiPhoneに転送されると、Mac側のウインドウは消えます。下書きには残らないため、取り消す場合にはiPhone側で保存しましょう。

操作手順をカンタン解説

  • iPad iPhone Hacks

    1 iPhoneでは『設定』→「一般」→「Handoff」の順に画面を開き、「Handoff」スイッチを有効にします

  • iPad iPhone Hacks

    2 Macでは『システム環境設定』→「一般」の順に画面を開き、「このMacとiCloudデバイス間でのHandoffを許可」を有効にします

  • iPad iPhone Hacks

    3 Macのメールアプリでメッセージを作成し、送信直前の状態にします

  • iPad iPhone Hacks

    4 作業をiPhoneに切り替え、アプリスイッチャーを表示すると現れる「メール ○○○から」をタップします

    • iPad iPhone Hacks

      5 送信直前のメッセージがiPhoneに転送されるので、内容を確認のうえ送信します

    記事初出時に「Yosemite以降が動作するBluetooth 5.0対応のMac」と記述しておりましたが、正しくは「Bluetooth 4.0以降対応のMac」でした。該当部分を修正し、再掲載しております。ご迷惑をおかけした読者の皆様ならびに関係各位に深くお詫び申し上げます。