説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『「テザリング」を解約するとどうなるの?』という質問に答えます。

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iPhoneのモバイル回線(携帯電話会社が提供する4G回線)経由で他の端末をインターネット接続できるようにする「テザリング」は、直接モバイル回線に接続できないパソコンやタブレットを併用するユーザにとってありがたい機能です。iOSでは「インターネット共有」と呼ばれていますが、まったく同じ機能を指しています。

そのテザリングは携帯電話会社(キャリア)が提供するサービスであり、申込みが必要な有料オプションの体裁が取られてきました。しかし、競争のためか、いわゆる3大キャリアはキャンペーンと銘打ち、実質的に無料で提供を続けてきました。お金がかからなければということで、使う予定もないのに申し込んでいたユーザも多いはずです。

しかし、auが4月1日から一部料金プランでテザリングオプションの有料化を開始しました。すでにWEBなどを利用して解約手続きを済ませた方も多いのではないでしょうか? 費用が発生するまでの解約に間に合わなかった方、テザリング有料化の予定はないとするドコモやMVNO各社のユーザにとっては、解約後のiPhoneがどう変わるかに関心があるかもしれません。

テザリング解約後のiPhoneですが、『設定』から「インターネット共有」メニューが消え、コントロールセンターのインターネット共有ボタンもオフのまま変更できなくなります。『設定』→「モバイル通信」画面にあるインターネット共有ボタンをタップすると、KDDIに問い合わせるよう促されるだけで、テザリングを有効にすることはできません。Macからテザリング開始を指示できる「Instant Hotspot」も機能しなくなります。

もっとも、テザリングオプションを解約したからといって、システムが入れ替わるわけではありません。設定項目は隠ぺいされますが、テザリング機能は削除されずに残るため、オプションに再加入すれば利用できるようになります。

  • テザリングオプションを解約すると、『設定』から「インターネット共有」メニューが消えます