音楽再生を邪魔しないナチュラルな消音効果
アクティブ・ノイズキャンセリングは特定の帯域に偏らせることなく、邪魔な環境音のレベルを全体的にすっと下げてくれるような自然な消音効果を特長としています。再生中の音楽のバランスがノイズキャンセリングをオンにしたことで崩れるようなことがないところが、ソニーの1000Xシリーズならではの魅力です。騒がしい場所でも、ディティールまで鮮やかな音楽再生を楽しむことができます。
消音効果は初代機のWF-1000Xからまた一段と高まっていました。外音コントロールを効かせてみても、ノイズキャンセリングモードからの効果が自然に遷移して、外の環境音をモニタリングしながら音楽再生を楽しむことができます。
内蔵マイクで無理矢理、外の音を拾いに行くような強調感がなく、長時間心地よく音楽再生が楽しめるバランスに仕上がっていると思います。あえて言うならば、外音取り込みのレベルを、アプリから20段階にも細かいステップで調整できる必要までははないかと思いました。
また、WF-1000XM3は遮音性の高いイヤーチップとの相乗効果により、全体の設計として高いノイズキャンセリング効果を実現しているように思います。その効果は初代モデルのWF-1000Xも明らかに向上しています。
個人的な感覚ですが、アクティブ・ノイズキャンセリングの効果はもっと強めでもいいと感じる場面も。新幹線や地下鉄に乗って試してみると、周囲の騒音レベルも高いので一段と強力な遮音効果が欲しくなりました。例えば飛行機の中など、より過酷な騒音環境下ではソニーのアクティブ・ノイズキャンセリング機能を搭載するヘッドホンの「WH-1000XM3」を選ぶ手もありそうです。
「アクティブ・ノイズキャンセリング搭載イヤホン」をリードするソニー
ソニーが誇る最先端の機能を惜しみなく詰め込んだ完全ワイヤレスイヤホンのWH-1000XM3は、本体は少し大きくなりましたが、音質についてはいま右に出るものがないほどの完成度に到達していました。
WH-1000XM3をベンチマークにしながら、アクティブ・ノイズキャンセリング機能を搭載するプレミアムクラスの完全ワイヤレスイヤホンが、他社からも次々に出てきそうな期待感がわいてきます。2019年の夏、2万円~3万円台の完全ワイヤレスイヤホンはBeats by Dr. Dreの「Powerbeats Pro」も新たに加わり、また熱く盛り上がるのではないでしょうか。