わが家に先日、2つの最新スマートディスプレイが仲間入りしました。ひとつはGoogleの「Google Nest Hub」、もうひとつはAmazonの「Amazon Echo Show 5」です。
Google Nest Hubはタッチスクリーンのサイズが7インチ、価格は15,120円(税込)。そしてAmazon Echo Show 5は5インチで9,980円(税込)と、Googleのほうが少しだけ“大盛り”な印象です。約5,000円の価格差を考えると、これはどちらが買いなのでしょうか。
コンパクトさならEcho Show 5
まず、本体のコンパクトさで選ぶなら、片手に乗せられる大きさのEcho Show 5です。タッチ操作も充実しているので、夜中に家族が寝静まった後は気が引けてしまう音声操作が不要。外部音声出力端子もあるので、動画をEcho Show 5のスクリーンにストリーミングしながら、音声はヘッドホンをつないで静かに見るという使い方も簡単にできます。
あとはTuneInラジオが使いやすかったり、フロントカメラによるビデオ通話ができたりするなど、アプリやスキル全体を考えると細かく機能カスタムできるEchoシリーズにアドバンテージを感じるところも筆者にはあります。
YouTubeを見るならNest Hub
Google Nest Hubの長所は、YouTubeが音声コマンドでダイレクトに再生できること、そしてカラフルな本体色(Chalk、Charcoal、Aqua、Sand)です。また、AIアシスタントに話しかけたコマンドが、音声からテキストに変換されている様子がスクリーン上でリアルタイムに確認できるので、全文を伝え終わるのを待たずに音声コマンドの入力をやり直せるのも、気の短い筆者にとってはストレスなく使える嬉しいポイントです。
さらにNest Hubにはユーザーの声を聴き分けてくれるVoice Matchがあるので、家族間でのプライベートな情報の秘匿も万全です。Echo Show 5は音声認識機能に対応していません。せっかくフロントカメラを搭載しているので顔認識でユーザーを識別できれば良いと思うのですが、実現にはもう少し世代進化を待つ必要がありそうです。
もっと進化を! がんばれスマートスピーカー
ゆる~い比較になりましたが、両方試した結論としては、それぞれ得意分野はあるものの、Echo Show 5とNest Hubはどちらも個性的なデバイスで甲乙付けがたいものがあります。予算があれば順番に両方買ってじっくりと試してみるのがよいと思います(とはいえ実際2台買うのは大変なので、スマートスピーカーで何を重視するかを絞りつつ、量販店で実機を触って検討してみるとよいでしょう)。
Google Homeが発売してから約1年8カ月、Amazon Echoシリーズが一般発売してから約1年が過ぎました。筆者は自宅でずっとスマートスピーカーを使ってきたので、日常的にスマートスピーカーと会話することにも慣れつつあります。
会話を重ねてなんとなく思うことは、こちらから話しかけなくても、スマートスピーカーの方からセール情報や雨雲が接近している(リアルタイムで役立つ)天気情報などを、自発的に話しかけてくれる機能があっても便利なのでは、ということ。また、内蔵カメラも上手に活用すれば、ユーザーの在室を認識して役に立つ情報を話しかけてきたり、不在の時には防犯用途にも使えそうです。
話す「声」も載せ換えができたらいいですね。ワイヤレスイヤホンには、一般的な製品なら無味乾燥なボイスガイドを、声優の花澤香菜さんを起用して独自に作り込んだモデルなども登場しています。スマートスピーカーも「声で選ぶ時代」がやってくることを期待したいです。