ESETは6月24日(米国時間)、「Hackers breach NASA, steal Mars mission data|WeLiveSecurity」において、アメリカ航空宇宙局(National Aeronautics and Space Administration: NASA)から火星探査に関するデータが漏洩したと伝えた。

サイバー攻撃の影響を受けたのはアメリカ航空宇宙局のジェット推進研究所(Jet Propulsion Laboratory: JPL)。JPLの報告書によると、侵入を受けてから約10カ月間気付かず、2019年4月に特定のアカウントがデータ窃取に利用されていることを発見したという。その時点で500MBほどのデータが窃取されていた。サイバー攻撃に関する詳細は次の報告書にまとまっている。

  • CYBERSECURITY MANAGEMENT AND OVERSIGHT AT THE JET PROPULSION LABORATORY - NASA Office of Inspector General

    CYBERSECURITY MANAGEMENT AND OVERSIGHT AT THE JET PROPULSION LABORATORY - NASA Office of Inspector General

ESETは、このセキュリティインシデントの手法が注目に値すると指摘している。攻撃者はJPLのネットワークに許可なく接続されていたRaspberry Piから侵入し、内部ネットワークを移動していたという。ただし、誰がRaspberry Piを接続したのかや、誰が攻撃の背後にいるのかといった情報は報告書に記載されていない。