tvOS 13は、秋にスタートするサブスクリプション型サービスに対応するアップデートになる。「それだけ……」と思うかもしれないが、新サービスとの組み合わせでApple TVの体験が大きく変わる。2015年のリリース以来の大型アップデートと呼べる内容だ。 

  • ホーム画面のデザインが刷新され、画面の右側からスライドして出てくるコントロールセンターで、ユーザー切り替え、検索、AirPlay、スリープ、再生コンテンツの情報などに簡単にアクセスできる

新機能の中で特に歓迎されているのがマルチユーザー対応だ。Appleはスマート家電デバイスのマルチユーザー対応に慎重だったが、tvOS 13ではコントロールセンターまたは各アプリから簡単にアカウントを切り替えて、Apple Music、Apple TVチャンネルやApple TV+の自分の環境を呼び出せるようにする。自分のアカウントに切り替えたら、他のデバイスで見ていた映画の続きを再開したり、自分のApple Musicのプレイリストにアクセスできる。今はシングルユーザー仕様のHomePodも、iOS 13がリリースされるタイミングでマルチユーザーに対応し、登録された声をSiriが聞き分けてアカウントを切り替えてくれる。

  • 子供のホーム画面、両親のホーム画面、アカウントを切り替えられた方が特に子供には便利だ

tvOS 13とiOS 13が「Xbox One S」と「PlayStation 4」のコントローラーをサポートする。これまでは「Made for iPhone(MFi)」認証のコントローラしか使えず、ゲームコントローラまで用意するユーザーが限られたから、Apple TVやiOSデバイスで本格的なゲームが普及しづらいという悪循環だった。秋からはXbox One SやPlayStation 4を持っていたら、それらのコントローラをApple TVやiOSデバイスにも使用できる。コントローラがすでにあるから、秋にスタートするサブスクリプション型ゲームサービス「Apple Arcade」を試してみようというユーザーも出てくるだろう。

  • サービスを利用できる機会を増やすApple、SamsungのスマートTVにApple TVアプリを提供し始めたのに続いて、Apple TVでDualShock 4やXbox Wirelessコントローラをサポート