ASRockはCOMPUTEX会場にて、Thin Mini-ITXフォームファクタのThunderbolt 3グラフィックスカード「RX570TM-ITX/TBT」を公開した。同社によれば、Thunderbolt 3にネイティブ対応するグラフィックスカードは世界初だという。外付けGPUボックスのような使い方を想定しており、2019年内の製品化を予定しているそうだ。

  • Thunderbolt 3グラフィックスカード。同社は「世界初」をアピール

  • 一見するとマザーボードのようだが、確かにグラフィックスカードだ

基板上には、GPUとしてAMD Radeon RX 570を搭載。Thunderbolt 3のほか、HDMI、D-subといったグラフィックス出力端子や、GbE、USB 3.2、SATAなどのインタフェースも備える。電源としては、19VのDC入力端子が用意されている。

  • 基板のレイアウト。SATAにはストレージを接続可能だ

同社が検討しているのは、このグラフィックスカードを背面に搭載したオールインワン液晶ディスプレイである。Thunderbolt 3であれば、映像、ストレージ、ネットワーク、電源供給などを、1本のケーブルにまとめることができる。Thunderbolt 3搭載ノートを繋げて、自宅では大画面とGPUを使いたい場合に便利だろう。

  • オールインワン液晶ディスプレイの利用イメージ。ケーブル1本でOK

また、Thin Mini-ITXフォームファクタなので、既存のケースに互換性がある。すでに持っている液晶ディスプレイをそのまま使いたい場合などは、このグラフィックスカードを単体で購入し、Mini-ITXケースに入れて繋げるような使い方も考えられる。既存の外付けGPUボックスと同じような使い方になるが、より小型で安価というメリットがある。

  • Mini-ITXケースに格納すれば、小さなGPUボックスになる

  • バックパネル側のインタフェース。USBやGbEなども備える

いまはまだ同社らしい"変態グラフィックスカード"に見えてしまうが、グラフィックスカードの新たなフォームファクタとしてMini-ITXが定着していくのかどうか、今後に注目したいところだ。