Optane DC Persistent MemoryはIn-Memoryで効果が著しい

CPUに続いてはメモリとストレージ周りが説明された。Optane DC Persistent Memoryは前述の通り、DIMMあたり最大512GBという大容量をサポートできる。そのため、特にIn-Memory Applicationでの性能向上が著しいという(Photo10)。

  • Photo10:DC Persistent Memoryの場合は不揮発性のため、電源投入→再ロードの必要がなく、redisにおけるms未満のSLA達成に効果的だったとのこと

容量としては128GB/256GB/512GBの3種類が用意され、すでに出荷が始まっている。ただし、OEM経由での供給となるためか、推奨小売価格は未公表である。

またOptane SSD DC D4800XとSSD D5-P4326もやはり発表された(Photo11)。Optane SSD DC D4800Xの方は、2017年11月に出荷したOptane SSD DC P4800Xのデュアルポート版で、1ポートが故障してももう片方のポートで処理を継続できるというもの。

  • Photo11:I/FはNVMe 3.1×4

ミッションクリティカル向けに、ストレージコントローラを冗長化するといった用途向けの製品である。こちらのラインナップや推奨小売価格、出荷開始時期などは後日アナウンスされる予定となっている。

一方のSSD D5-P4326はRuler SSD(物差しSSD)の名前で知られるエンタープライズ向けストレージである(Photo12)。実際にはこのRuler(Form E1.L)のほかに15mm厚のU.2モデルも用意される

  • Photo12:そのRulerを示すGrebe氏

構成はQLC 3DNANDで、現時点では15.36TBのものが出荷されているが、最大容量は32TBとされており、E1.Lを利用すると1Uラックで最大1PBの容量が実現するという。

ネットワーク向け製品も多数ラインナップ

次がEdge向けソリューションだが(Photo13)、FPGAのAgilexはレポート済みなので今回は割愛させていただき、Xeon D-1600シリーズ(Photo14)について。

  • Photo13:Ethernetは別にEdge向けというわけではない気がする

  • Photo14:こちらもOEM向けとあって推奨小売価格などは発表されていない

開発コード名はHewitt Lakeで、構成そのものは同社が2016年に発表したXeon D-1500シリーズの延長にある。

ただD-1500系列が定格1.3GHz~2.4GHz、最大でも2.7GHz程度の動作周波数に留まっていたのに対し、D-1600系列では定格で2.4GHz~2.8GHz、最大で3.2GHz程度まで動作周波数を引き上げた。

その代わりコア数は最大でも8(Xeon D-1577は16コアだった)となっている。これにQuick Assit Technologyなどの搭載で、従来比で30%程度の性能が改善されたと説明する。

最後がIntel Ethernet 800シリーズ(Photo15)で、Columbiavilleという開発コード名の製品である。同社がこれまで出荷してきた10/25/40Gbps Ethernetである700シリーズことFortvilleの後継にあたり、最大100Gbpsに対応する。

  • Photo15:ちなみに現時点でColumbiavilleで検索すると、コード名はあるのにページがない

従来のFortvilleに搭載されていたIntel AVF(Virtual Function Driver)に加え、新たにADQ(Application Device Queues)と呼ばれる機能が追加された。このEthenet 800シリーズは現在はサンプル出荷中で、量産開始は2019年第3四半期を予定する。ラインナップ詳細及び価格などは、現時点では未公表である。

気になるのは消費電力だ。パッケージ(Photo16)は(基板裏面の配線を見る限り)ワンチップ構成で、ヒートシンクにアクティブファンなどはない、比較的簡単なアルミ製なので、Fortvilleと同じく7W程度で収まるものとみられる。

  • Photo16:Ethernet 800シリーズカードを示すGrebe氏