ロジクールの「PROワイヤレス ゲーミングマウス」は、同社のゲーミング製品ブランド「ロジクールG」で販売される、最高解像度16,000dpiの光学センサー「HERO 16K」を採用したハイエンドマウスだ。無線と有線に両対応しつつ、バッテリー内蔵のモデルとしては異例となる、80gという軽さが特徴だ。

この製品、ゲーミングマウスでありながら、一見するとビジネス向けと見紛うばかりのオーソドックスな形状をしており、また上面の「G」のロゴを除けば、ゲーミングデバイスによく見られる派手なイルミネーションも搭載しない。エキセントリックなデザインや機能が多いゲーミングマウスとしては、異色の存在だ。

今回はこの製品をゲーム用途ではなく、主にビジネス用途で使用することを想定したレビューをお届けする。

  • ロジクール「PROワイヤレス ゲーミング マウス」。実売価格は18,380円

オーソドックスなデザイン。左右どちらの手でも使える

本体の形状は非常にオーソドックスで、左右に2つずつのボタンが搭載されていることを除けば、ごく一般的なホイールマウスだ。左右対照のデザインで、左右どちらの手でも使えることを念頭に設計されていることが見てとれる。

  • 製品パッケージ。こちらもゲーミングらしからぬ落ち着いたデザインだ

  • 同梱品一覧。付属ケーブルはレシーバの延長にも使用できる。中央上にあるのはレシーバとその延長アダプタ、中央にあるのはボタン交換用のカバー

  • 正面。左右対称のオーソドックスな形状だ

  • 背面。上部の「G」マークは操作中に発光する

もっともパッケージを開けてあれこれ触っているうちに、本体右側面にある2つのボタンに見える部分は、押し込むことが不可能な、単なるプラスチック製のカバーであることに気づく。

本製品はソフトウェアで本体両側のボタンの有効/無効を変更できるのだが、ボタンの代わりにカバーをはめ込んで誤操作を防げる仕組みになっており、デフォルトでは右側面のボタンがその状態になっているのだ。いかにもゲーミングマウスらしいこだわりと言える。

ちなみにこのカバー、デフォルトでこの状態になっているだけで、ボタンに交換し、ユーティリティ側で設定を変更することで、デフォルトとは逆に右側面のボタンを有効に、左側面のボタンを無効にすることもできる。もちろん左右揃って有効にすることも可能だが、右利きの場合は右側面、左利きの場合は左側面のボタンは押しにくい位置にあるため、実質どちらかは無効化することになるだろう。

  • 左側面。2ボタンは「戻る」「進む」のほかさまざまなコマンドを割り当てられる

  • 右側面。ボタンに見えるのは実はカバーで、初期状態ではボタンは無効化されている

  • カバーを取り外し、ボタンを装着したところ。あとはユーティリティで機能を割り当てればボタンとして使えるようになる

  • 左手で使う場合はこの右側面のボタンを有効にし、逆に左側面を無効にしておくとよいだろう。もちろん両方とも有効にしておいても構わない

有線と無線の両対応。付属オプションも便利

また、ゲーミングマウスではよく見られる、有線と無線を切り替えて使う機能にも対応している。付属の超小型レシーバーをUSBポートに差し込めば、ペアリングなしで無線マウスとして利用できるし、付属の専用ケーブルを本体先端にあるUSBポートに差し込めば、有線マウスに早変わりする。

この有線接続用のケーブルは、付属のオプションを追加することで、超小型レシーバーの延長ケーブルとしても使える。例えばPCがデスクの下にあるなど、USBポートが奥まった位置にあり信号が受信しにくい場合でも、レシーバーをデスク上に引き出して設置できる。ニーズはそれほど多いとは言えないまでも、いざという時の解決策が用意されているのは心強い。

ちなみにワイヤレスでの動作時間は最大60時間とそれほど長くはないが、前述のように有線でも使えるほか、別売りの専用マウスパッドを使うことでワイヤレス充電を行うこともできるなど、動作時間をカバーする方法はいくつも用意されているのが心強い。

  • 付属の超小型レシーバー。USBポートに差し込んで使用する

  • 超小型レシーバーは本体底面に収納して持ち歩くことも可能

  • 付属のUSBケーブル。独特な形状だが、規格上は一般的なUSB Type-A - microUSBケーブルだ

  • ケーブル左右に突き出ているウイングは、マウスとのフィット感を高めるための構造のようで、試した限りでは市販のmicroUSBのケーブルでも問題なく利用できる

  • 小型のUSBメモリのような延長アダプタを取り付けることで、ケーブルに超小型レシーバーを装着可能になる