周囲が騒がしいときに電話がかかってくると、相手の声の聞き取りにくさに閉口することがあります。iPhoneの形からしても、固定電話の受話器のように耳へ密着させることが難しく、皮脂や化粧がディスプレイに付くので耳から少し浮かせているという話も耳にします。

そんなユーザーの声を受けてか、iPhone 5/iOS 7以降のiPhoneにはノイズキャンセリング機能が標準装備されています。飛行機や電車の走行音を低減する音楽鑑賞用イヤホン/ヘッドホンのノイズキャンセリング機能とは異なり、音声通話時に相手の声を聞き取りやすくなるよう、周囲の雑音をボリュームダウンさせることが目的です。

音声通話のノイズキャンセリング機能は、『設定』→「一般」→「アクセシビリティ」の順に画面を開き、聴覚サポート欄にある「電話ノイズキャンセリング」スイッチをオンにすると有効になります。

ただし、この機能はiPhoneの上部を耳に当てて通話するときだけ有効で、相手の声をスピーカーやイヤホン/ヘッドホンで聞くときには効果がありません。iPhoneの表面上部と背面のカメラレンズ付近にある2つの小型マイクで音を集め、そのうち人間の声以外を打ち消す音波を表面上部の小型スピーカーから発する仕組みだからです。

相手もiPhoneユーザであれば、同様にノイズキャンセリング機能を有効にしてもらえば自分の話し声も聞き取りやすくなるはずですが、効き目がないといわれた場合にはiPhoneのケースを疑ってみましょう。通話に使われるマイクがある場所(表面上部、背面のカメラ付近、下部のLightning端子付近)が覆われていると、集音能力が下がり相手に届く声の品質も低下してしまいますよ。

  • iPhoneには音声通話用のノイズキャンセリング機能が用意されています