-
“新生”Dynabookの第一弾モデルの最上位機種「dynabook G8」。ちなみに東芝時代の2001年、「DynaBook Gシリーズ」という大画面と高音質。高グラフィックス処理能力を重視したモデルが存在しましたが、この記事でいうdynabook Gシリーズは2019年春モデルとして登場した製品を指します、という注釈がなくても製品名に大文字小文字の違いがありますからわかりますね
皆さんはもう何度も目にしているとは思うのですが、やはり、「dynabook G」という製品を取り上げるときは「これまでの東芝からシャープ傘下のDynabookに生まれ変わって最初に登場する新製品」という書き出しに、未だになってしまいます。
それほどまでに、2018年6月にシャープ傘下となることが正式発表され、1989年から続いた”東芝のdynabook”に終止符が打たれたことは多くのユーザーと関係者に衝撃を与えた出来事(正直に言って“事件”といってもいい)でした。
dynabook Gは、2019年1月1日に生まれたDynabook株式会社から最初に登場する新規開発PCですから、業界的な感覚でいえば「最新鋭で最先端でギミックモリモリで尖ったエッジなノートPC」になりそうなところです。……が、そういう視点からdynabook Gを評価すると、気持ちいいほどにスカッと肩透かしを食らうかもしれません。
dynabookの本質は見た目や数値ではない
13.3型ノートPC「dynabook G」シリーズ4機種のうち、上位モデルの「G8」シリーズと「G7」シリーズの天板は、モバイルノートPCでよくある“ギラギラ光沢の金属感”というよりは、「オニキスブルー」と呼ばれる落ち着いた感じの暗めの青(というかほぼ黒)で、控えめなヘアラインが施されています。ミドルレンジのG6シリーズではカラーバリエーションに「パールホワイト」が用意されています。
-
なお、ディスプレイの表示スケール設定は初期状態で推奨の150%になっている。ちなみに記事はこちら「シャープ傘下のDynabook、頑丈で軽い30周年記念ノートPC『dynabook G』お披露目」
ボディのサイズはW308.8×D211.6×H17.9mmと、同時期に登場した13.3型ディスプレイ搭載モバイルノートPCからみても標準的なフットプリントといえます(下表参照)。そして、ディスプレイの解像度は1,920×1,080ドットで最近のハイエンドモバイルノートPCでも増えてきた4K(3,840×2,160ドット)ディスプレイを搭載するモデルは用意していません。
dynabook Gの「G」はGenuine(本質)のGだと製品発表会で説明がありましたが、「それで“GenuineのG”ってどうなの」という声も聞こえてきそうです。
製品名 | 本体サイズ | 重さ |
---|---|---|
Dynabook:dynabook GZ83 | 308.8x211.6x17.9mm | 約859g |
LG:LG gram 13Z990 | 305.9x211.8x15.5mm | 約965g |
NEC:Lavie Note Mobile NM550 | 289×197.5×17mm | 約925g |
DELL:New XPS 13 | 302×199×11.6mm | 約1,230g |
しかし、今回の評価作業でdynabook Gシリーズを使い続けてみると、そういう見た目や数値「ではないところ」に、Genuineな要素が導入されていることがわかります。この記事では、そういう見えないところに隠れている「dynabook Gシリーズを使ってみてよかったところ」を一緒に探してみましょう。