ビー・エム・ダブリューは1月30日、主力セダン「3シリーズ」の新型モデルを発表した。先行受注をスタートしており、全国の正規ディーラーを通して3月9日から販売を開始する。車両本体価格は452万円~632万円。
先進的で、(少し)大きくなった3シリーズ
BMW 3シリーズは、1975年に初代が登場して以来、累計1,500万台を販売している同社主力のプレミアムスポーツセダン。フルモデルチェンジは7年ぶりで、今回で7代目となる新型3シリーズでは、従来モデルの伝統的なデザインを継承しつつも、日本初導入という3眼カメラを採用した運転支援システムや、AIを用いたインフォテインメント・システムの搭載など、現代的な多くの先進機能を盛り込んだ。
日本導入モデルのラインアップは以下の通り。
・320i SE (452万円 このモデルのみ追って2019年中旬の発売予定)
・320i Standard (523万円)
・320i M Sport (583万円)
・330i M Sport (632万円)
エンジンは2.0リッター直列4気筒ツインターボで、組み合わさるトランスミッションは8段AT。エンジンは330iと320iでチューニングを変えており、330iでは最高出力が従来モデル比6psアップの258ps、最大トルクが同50Nmアップの400Nmを発生し、一方の320iは最高出力184ps、最大トルク300Nm。今世代の320iは、日本の道路事情や顧客の要望をもとに、日本専用にチューンしたエンジンを採用しており、欧州をはじめグローバルの初期生産には設定のないモデルとなっている。
・330i エンジン : 最高出力 258ps(190kW)/5,000rpm、最大トルク 400Nm/1,550-4,000rpm
・320i エンジン : 最高出力 184ps(135kW)/5,000rpm、最大トルク 300Nm/1,350-4,000rpm
ボディーサイズは以下の通り。
・全長 4,715mm
・全幅 1,825mm
・全高 1,440mm (M Sportsは1,430mm)
・ホイールベース 2,850mm
・トレッド 前1,590mm/後1,605mm (M Sportsは前1,585mm/後1,570mm)
・最低地上高 135mm(M Sportsは125mm)
・車両重量 1,560~1,630kg
・トランク容量 480リットル
従来モデル比で全長が70mm増、全幅が25mm増と大きくなったが、車両重量は最大で約55kg軽量化した。また従来モデル比で、ホイールベースを40mm伸ばしつつ、トレッドは前43mm/後21mmとワイド化した。全幅について、前世代までは日本の事情を優先し、日本仕様では外装パーツを変更してまで1,800mmに抑えていたが、今世代ではこれを超えている。
エクステリアでは、BMWを象徴するフロントの「キドニーグリル」が、従来の2パーツにわかれたデザインから、1つのフレームで縁取られ、かつ立体的な造形とすることで、水平方向への広がりを表現した。ヘッドライトは下辺部中央に鋭角の切り欠きを入れ、より印象的に見えるようにした。グリルと並びBMWのデザインアイコンであるサイドウィンドウ後端部の処理「ホフマイスターキンク」は、Cピラーと一体になり、サイドウィンドウの流線形が強調されより伸びやかなスタイリングとなった。
OK, ビーエムダブリュー! 新世代コックピットに
インテリアでは、新型8シリーズから導入された「BMW Operating System 7.0」をコックピットに導入した。タッチ操作できる10.25インチのコントロール・ディスプレイと、12.3インチのフルデジタル・メーターパネルを全モデルで標準装備している。さらに、BMWとしては初めて、AIを活用した「BMWインテリジェント・パーソナル・アシスタント」を採用する。他社のAIアシスタントと比べユニークなのは、システム起動時に「OK, BMW」といったお決まりの呼びかけだけでなく、例えば(ナイト2000風に)「K.I.T.T, エアコンつけて」というように、呼びかける際の名詞を任意で設定できる。
ほか機能面で、日本初という3眼カメラを採用した運転支援機能を、320i Standard以上の量産グレード全車で標準装備とした。3つのカメラを長距離、中距離、周辺監視の個別の役割に特化させることで、より正確なレーン・キーピング性能と、より離れた場所の危険予測や、広い視野での危険予測ができるという。このカメラに新規導入の高性能画像処理プロセッサを組み合わせ、さらにレーダーによる計測情報を統合することで、運転支援機能がより正確で素早いものに進化したとしている。
今回の発表に際し、ビー・エム・ダブリュー(日本法人)のペーター・クロンシュナーブル社長は、この新型3シリーズを「スポーツセダンの新たなベンチマークだ。(まだ年初でありながら)2019年で最大の発表であり、究極のドライビングモデルになる」と述べている。
世界で1,500万台を売った3シリーズではあるが、日本での販売台数は累計50万台と3%程度であり、しかもセダン離れは現在進行形だ。しかし、日本市場は今でもM Sportsの販売比率が世界で3番目と高いなど手ごたえがあり、スポーツセダンのニーズが掘り起こせるとBMWは見込んでいる。新型3シリーズで販売を活性化したい考えだ。
(笠原光)
















