osobaの画面イメージ

ホンダとドワンゴは、スマートフォンアプリ「osoba」を共同で開発し、1月11日に提供開始した。

同アプリは、スマートフォンをホンダのスポーツカーS660にUSB接続することで、ガソリンの残量など、クルマのステータスを確認できるというもの。走行中には、ボーカロイドの「初音ミク」が「速くなってきたので制限速度に気を付けてね」「右に曲がっています」などの言葉をかけてくれる。

今回、アプリのリリースに合わせて、S660に初音ミクのデザインを施したコラボラッピングカー(いわゆる痛車)を手がけると発表。幕張メッセで開催されたカスタムカーイベント「東京オートサロン 2019」で、完成車が披露された。

公道でもちゃんと走れる初音ミクのデザインカー

今回、痛車のデザインを担当したのは漫画家の矢吹健太朗氏。矢吹氏といえば、週刊少年ジャンプで『BLACK CAT』や『To LOVEる -とらぶる-』などを連載していた漫画家である。特に『To LOVEる -とらぶる-』では、大胆な描写が話題となり、多くの人から「矢吹神」と崇められるようになった。

はたして、今回彼の手がけたコラボカーは、どのようなデザインに仕上がったのだろう。その完成車はこちらだ。

彼のイラストで公道を走ることはできるのか? 湯気は仕事をするのか? どんなTo LOVEるが起きるのか? 矢吹氏がデザインすると聞いて、そんな不安を抱いた人も少なくないかもしれないが、ちゃんと全年齢対象のコラボカーに仕上がった

矢吹氏のデザインした初音ミクは、カワイイ系にまとめながらも、「ジャケットは着る! …けどなんか透けてる!」「肩を出せないなら腋を出す!」など、独自のこだわりがふんだんに込められている。

ちなみに、今回矢吹氏の描き下ろしたラッピングカーは、「Honda Cars東京中央」で予約すれば、実際に体験乗車することができる。世界で1台の矢吹ミク車でドライブすれば、注目を集めること間違いなしだ。また、1月21日からは、特定のHonda Carsにおいて、osobaを使用したS660の試乗が可能だという。

ブースには矢吹氏直筆イラストも

また、東京オートサロンでは、プロコスプレイヤーのえなこさんが、矢吹神のデザインした初音ミクの衣装を身にまとって降臨したので、そちらの様子も紹介しよう。

osobaの登場によって、「自動車が意思をもって話しだす」という、かつて物語の世界でしか存在しなかったようなことが、現実の世界でも実現されつつあることを実感した。

便利で、そしてワクワクするようなカーライフが、すぐ目の前まで近づいてきているのではないだろうか。

(安川幸利)