UL Benchmarks
https://benchmarks.ul.com/3dmark

このベンチマークを行った直後にv2.6.6238がリリースされており、また先日新しい3DMarkのアナウンスがあった(余談だが、Trailerを見るとホラー方向に傾倒している感じである。BioHazard路線だろうか?)が、今回はv2.6.6174のままで。

まずOverall(グラフ14・15)を見ると、負荷が軽い時にはかなりバラつく(グラフ14のIceStorm)が、そのIce Stormで最速なのがRyzen 7 2700Xというあたり、もうCPU性能とかいう話でもない気がする。

負荷があがると性能差もなくなっているが、これはGPU側がボトルネックになっているという話であろう。逆に言えば、GeForce GTX 1080あたりで評価する限り、もうCPU性能は今回集めた8製品のどれでも大差はない、ということになる。

これはGraphics Test(グラフ16・17)を見ると明白で、CloudGateあたりまではまだ明確な差があるが、その先は一応性能差はあるとはいえごくわずかである。FireStrike以降で言うと、最高速はCore i9-9900Kであるが、Ryzen 7 2700Xもかなり良いスコアになっているあたりからもそれが見て取れる。

では差があるのは? というとPhysics Test(グラフ18・19)であるが、これもFireStrike以降ではきちんとMulti Threadに対応していることもあって、あまり大きな性能差があるとは言いにくい。

ちなみにこのPhysics TestではRyzen Threadripper 2970WX/2990WXのスコアが落ちるのは、やはりDynamic Local Modeだけではカバーしきれない(全スレッドで同じ処理をやったら、振り分けようがない)から、メモリアクセスが遅くなるペナルティが露骨に出たものと思われる。

まぁこれはRyzen Threadripper 2970WX/2990WXでこんなことをやるのが間違っている、という話かもしれない。Combined Test(グラフ20)もこうした傾向を反映してか、SkyDiverはともかくFireStrikeからはあまり性能差があるとは言いにくい。

ところでRyzen Threadripper 2920Xは? というと、負荷が軽いところではRyzen Threadripper 2950Xと同等とか、場合によっては上回るスコアになっているが、負荷が重くなると1950Xよりもスコアが下がる感じで、妥当な結果だろうか。

Ryzen Threadripper 2970WXは健闘はしているものの、そもそもRyzen Threadripper 2970WX/2990WXともにあまり適当とは言えないベンチマークだけに、成績が芳しくないのは仕方ないところだろう。