ゲーミングキーボードは、PCゲームをプレイする上で、マウスと並んで、重要な入力デバイスです。キーの反応の速さ、同時押し可能な数、激しい入力でも本体がズレない安定性など一般的なキーボードとは異なる点が多くあります。ここでは、ゲーミングキーボードの選び方とおすすめモデルを紹介していきます。

※2019年2月13日内容更新

ゲーミングキーボードと普通のキーボードの違い

ゲーミングキーボードと一般的なキーボードの違いはいくつかあります。押してすぐに反応するキースイッチの採用や、すべてのキーの同時押しに対応するNキーロールオーバーへの対応、特定の動作を記録できるマクロキーの搭載、誤操作を防ぐため一部のキーを無効化する機能など、キー周りが第一に挙げられます。

また、操作によるズレを防ぐため鉄板などで重量をアップしたり、マウスやヘッドセットを接続しやすくするためのUSBハブ機能、RGB LEDによるイルミネーション機能も備えています。

すべてのゲーミングキーボードにこれらの要素が当てはまるわけではありませんが、ゲームをより快適にプレイするためのスペックや機能が用意されています。

キースイッチで大事なスペックとは?

現在のゲーミングキーボードにおいて、もっとも大きな違いを生み出しているのがキースイッチです。キースイッチにはさまざまな種類がありますが、注目すべきスペックが「荷重」と「アクチュエーションポイント」です。

「荷重」とはキーを押すのに必要な重さです。一般的なキーボードで50~60g程度となっているのに対して、ゲーミングキーボードでは30~45g程度の軽いものが多くなっています。

これは反応をよくするためと長時間でのゲームプレイでも指が疲れないようにするためです。ただし、30gの軽いキースイッチは指を乗せるだけで反応してしまうことがあります。文字入力のときは、これが不便に感じることがあります。

  • キーの重さを示すのが「荷重」です。軽いと高速入力が可能な反面、誤ってキーを押してしまう確率も上がるため慣れが必要です

また、製品によっては、薬指や小指で押すキーの付近だけ荷重を軽くした「変荷重」を採用しているものもあります。これは文字入力には便利ですが、FPSでは「A」「S」「D」「W」に指を置いてプレイするのが基本になるため、変荷重だと違和感を抱く場合があります。ゲームプレイが中心なら「等荷重」のほうがよいでしょう。

次は「アクチュエーションポイント」です。これは、キーを押したときに内部のスイッチがオフからオンに切り替わるポイントです。一般的なキースイッチでは2.2mm付近でオンになりますが、ゲーミングキーボードによっては1.5mm程度でオンになる製品もあります。高速入力が可能になる一方で、こちらも反応が敏感になるため、慣れが必要になります。

  • スイッチがオフからオンに変わる箇所がアクチュエーションポイントです。写真は分かりやすく見せたもので、スピード軸など反応重視のキースイッチでは少し押しただけでオンに切り替わります

また、ゲーミングキーボードでは「Nキーロールオーバー」への対応をうたうものが多くあります。これは、すべてのキーが同時押しで認識可能というもの。現在のPCゲームではそこまで多くのキーを押すことはありませんが、それでも普通のタイピングと比べて複数のキーを同時に押す場面がよくあります。6キー以上の同時押しに対応しているものを選べば困ることはほとんどないでしょう。