はい、AirPodsは左右のユニット間にケーブルがない「完全ワイヤレスイヤホン」ですから、それぞれのユニットを分け合う形で聴くことができます。右は彼氏で左は彼女、といったところでしょうか? ただし、使いかたに少しコツがあるため、それをお教えしましょう。
AirPodsは、他の完全ワイヤレスイヤホンと仕組みが少し異なります。完全ワイヤレスをうたう製品の大半は、左右どちらかのユニットが親機となりスマートフォンなど信号を送出する機器と通信し、子機となるもう一方のユニットに片チャンネルぶんのオーディオ信号をリレー送信しますが、AirPodsはiPhoneからBluetoothの信号を送り出す段階で左右チャンネルの信号が分離され、左右のユニット間で通信を行う必要がありません。
この通信方式は、頭部をまたぐ形の通信を必要とする完全ワイヤレスの弱点を克服するためのものですが、左右のユニットを"2人でシェア"するときにも力を発揮します。左右ユニット間の通信を行わないため、右と左のユニットを1人づつ装着しても音途切れが発生しないのです。
ただし、AirPodsはセンサーの働きにより、耳に着けると再生が始まり、外すと停止されます。2人でタイミングをあわせて耳に着けないと、音楽が再生されません。2人のうちどちらかが耳から外してしまうと、たちどころに音楽が止まってしまいます。2人で息をあわせることが大切です。
なお、ステレオの片チャンネルのみ聴くことになるので、音に違和感を覚えるかもしれません。そんなときは、『設定』→「一般」→「アクセシビリティ」の順に画面を開き、聴覚サポート欄にある「モノラルオーディオ」スイッチをオンにしましょう。左右チャンネルがミックスされた音声が聞こえるようになるため、違和感は減るはずです。