「4Kテレビ」だけでは映らない、見られない?

新4K8K衛星放送のコンテンツを楽しむためには、まず高精細な映像が表示できるテレビやディスプレイが必要であることは言うまでもありません。8K解像度を余すところなく表示できる製品はまだまだこれからですが、4K解像度に対応したテレビ、ディスプレイならすでに多くの製品が存在します。

ほかにも、新4K8K衛星放送を受信できるチューナーが必要。最新製品では、「テレビに内蔵」「レコーダーに内蔵」されている場合もあります。あるいは、単体チューナーを4K対応のテレビやディスプレイにつないで見ることもできます。

■4Kチューナー内蔵テレビ

現在発売されている4Kチューナー内蔵テレビには、下記ブランドのラインナップがあります(順不同)。

  • 東芝<REGZA(レグザ)>:X920/Z720/BM620/M520
  • シャープ<AQUOS(アクオス)>:AN1/AM1/AL1
  • 三菱電機<REAL(リアル)>:RA1000/XS1000
  • ハイセンス:A6800

■4Kチューナー内蔵レコーダー、単体の4Kチューナー

いま使っているテレビが4K対応なのに、新4K衛星放送に対応するチューナーを内蔵していない場合は、下記の4Kチューナー、または4Kチューナーを内蔵するレコーダーを手に入れて、HDMI接続でテレビやディスプレイに出力して楽しむ方法があります。

この場合は、テレビ側がHDMI 2.0の4K/60p入力とHDCP2.2に対応していることが条件です。本稿執筆時点で、レコーダーの対応機種は以下の通りです。レコーダーであれば、新4K衛星放送の録画も楽しめます。

  • パナソニック<DIGA(ディーガ)>:DMR-SUZ2060
  • シャープ<AQUOS(アクオス)>:4B-C40AT3/4B-C20AT3
  • パナソニック「DMR-SUZ2060」

  • シャープ「4B-C40AT3」

単体4Kチューナーの中には、HDD録画の機能を搭載しているものもあります。本稿執筆時点で発表されている単体チューナーには、以下に代表される製品があります。

  • 東芝:TT-4K100(外付USB-HDDに録画可能)
  • シャープ:4S-C00AS1(外付USB-HDDに録画可能。HLG→HDR10変換機能もあり)
  • ソニー:DST-SHV1(外付USB-HDDに録画可能)
  • パナソニック:TU-BUHD100(外付USB-HDDへの録画、Chromecast built-in・Googleアシスタントによる音声操作に対応)
  • ピクセラ:PIX-SMB400(外付USB-HDDに録画可能。Android TV搭載)
  • アイ・オー・データ機器:HVT-4KBC(外付USB-HDDに録画可能)
  • DXアンテナ:DIR4000(外付USB-HDDに録画可能)
  • マスプロ電工:DT814(外付USB-HDDに録画可能)

■古めの4Kテレビや、フルHD(2K)テレビはどうすれば?

4K解像度の映像は表示できるけれど、HDRには非対応だったり、搭載するHDMI端子が HDCP2.2のコピープロテクション技術に対応していない古い4K対応テレビ、またはフルHD解像度のテレビではどうでしょう。

この場合、新4K衛星放送の単体チューナーやチューナー内蔵レコーダーを使い、チューナー機器とテレビをHDMIケーブルでつなぎ、ダウンコンバート表示をしながら見ることができます。多くのチューナー内蔵機器は、接続されたテレビの受信機能に合わせて自動的に、最適なHDMI信号に変換しながら出力します。

■新8K衛星放送は?

  • CEATEC JAPAN 2018、シャープの展示

新8K衛星放送のほうも、対応製品を確認しておきましょう。現在はシャープのAQUOSシリーズに、8Kテレビ「8T-C80AX1」「8T-C70AX1」「8T-C60AX1」があります。昨年(2017年)発売されたモデルとして「LC-70X500」もありますが、これらのテレビはすべて8Kチューナーを積んでいます。このほかにもシャープは、チューナー非搭載の8Kモニターも商品化しています。

8K対応の単体チューナーもシャープがノウハウを活かして「8S-C00AW1」をいち早く商品化。別きょう体の8K録画用単体HDDレコーダー「8R-C80A1」と組み合わせると、新8K衛星放送の録画視聴が楽しめます。

■対応機器には「ロゴ」マーク

  • 新4K8K衛星放送を表すロゴマーク

さて、新4K8K衛星放送を受信できる機能を搭載する製品には、受信器ロゴマークが付けられることが決まっています。JEITA(一般社団法人 電子情報技術産業協会)とA-PAB(一般社団法人 放送サービス高度化推進協会)が連携して定めました。

各製品が対応する放送の種類に合わせて、3つのロゴマークが製品カタログや販売店の店頭にも並ぶので、見分けるときの手軽な手がかりになるでしょう。