スパコンの学会「SC」は1988年に第1回が開催されて以降、今年が30周年にあたる。第1回の参加者は1500人以下であったが、今年の参加者は、公式発表では13071人となっている。

なお、プレスルームのホワイトボードには来場者数が記載されるのだが、部屋が閉まる直前となる最終日14時30分時点では13,040人と書かれていた。いずれにしても12868人という2015年の記録を上回って過去最高の参加者となった。

  • プレスルームの閉まる直前のホワイトボードへの書き込み

    プレスルームの閉まる直前のホワイトボードへの書き込みは、参加者は13040人で新記録となっている。

今年は30周年であるので、過去のすべてのSCに出席した17人の表彰が行なわれ、それらの人たちもTOP500のプレス発表に招待された。しかし、集合写真のようなものは撮影されておらず、HPC WireもSC15の時の写真を使っている。

なお、日本人でこれまでの31回すべてのSCに出席しているのは、2009年にCray賞を受賞した富士通研究所名誉フェローの三浦謙一氏だけである。実は他にも第1回のSC88から長年にわたって連続して出席してこられた方も居るのであるが、2001年9月11日に発生したワールドトレードセンターへのテロの影響により研究所や大学、企業などがアメリカへの出張を見合わせたことから、連続参加記録が途絶えたという人が多い。しかし、三浦氏は、当時はカリフォルニア州のFujitsu Americaに在籍しており、国内出張でSCに参加できたので、記録が途切れなかったとのことである。

また、30周年を記念して、会場の通路を使って歴史展示が行なわれた。

  • 30年間のSCを振り返る展示

    SC18では、会場の通路に1988-2018の30年間のSCを振り返る展示がおこなわれた

さらに、伝説のスパコンであるCray-1の1号機も会場に持ち込まれて展示されていた。

  • SC18の会場に展示されたCray-1スパコンの1号機

    SC18の会場に展示されたCray-1スパコンの1号機

その他にも当時のマシンのプリント基板などや当時のSCで販売されたマグカップなどの土産物も展示されていた。

  • 2001年から2004年の展示

    2001年から2004年の展示。上の図はSciNetの構成図。ガラスケースの上段はプリント板などで、下段は当時の土産物のマグカップなどが展示されている