Pocketがバージョンアップ

利用可能なデバイスが広がり、Firefox専用の機能ではないが、ユニークな機能の1つにpocketがある。その機能を一言で表現すれば、「後で読む」であろう。ブックマークに登録するほどではないが、ちょっと時間がない、とりあえずURLを保存しておきたいなどといった場合に、気軽にPocketボタンをクリックすることで、そのページ情報を保存することができる。

  • 図8 アドレスバーのPocketボタン

保存された情報は、ライブラリボタンの[Pocketのリストを表示]メニューなどから行うことができる。

  • 図9 Pocketのリストを表示

最近では、スマートフォンなどでも共有がPocketリストの共有が可能となっている。

  • 図10 スマートフォンでPocketリストを表示

さて、今回のバージョンアップであるが、情報公開された2018年10月11日の少し前に、MozillaにでPocketの製品担当バイスプレジデントのNick Chaman氏が来日し、新機能の紹介やデモを行った。

  • 図11 Nick Chaman氏

もともと、MozillaがPocketの開発元であるRead It Later社を買収した背景には、ユーザーデータの収集し、行動履歴(閲覧履歴やブックマークだけでなく、位置情報も)の収集・分析を行うことで、より質の高いレコメンデーションの提供が目的がある。ユーザーがPocketするということは、興味があるからであり、その行動自体が強力な指標となる。

今回のバージョンアップでも、ユーザーの行動履歴データに大きく依存する広告モデルに代わるうるものとなるとNick Chaman氏は語り、ユーザーの閲覧行動にも大きく変化を与えるものになるだろうと、予想している。すでに、いくつかのベンダーと協力を進めているとのことだ。

そして、もう1つの機能が、読み上げ機能である。Nick Chaman氏のデモでも紹介された。

  • 図12 読み上げ機能

たとえば、出社前にPocketをし、通勤途中の電車でそのコンテンツを聞くといったことが可能になる。

当然であるが、プライバシーやセキュリティへの配慮も十分に行われると、Nick Chaman氏は語っていた。今後、徐々に新機能が追加されていくとのことだ。