Pixel 3ならではの新しい操作としては、本体の左右をぎゅっと握るとGoogleアシスタントが起動する「Active Edge」です。これ自体は、HTC製スマートフォン「HTC U11」でも搭載されていた機能ですが、ボタンタッチをする必要がなく、持っている状態でそのまま握ればGoogleアシスタントを起動できます。
特にほかの機能割り当てができるわけではないので、まさに「Googleのためのスマートフォン」という印象ですが、これでGoogleアシスタントはホームボタン長押し、「OK, Google」の呼びかけ、そしてこのActive Edgeという3種類の呼び出し方ができるようになりました。
ほんの一手間なので、わざわざActive Edgeを搭載する必要があるかは難しいところではありますが、感度も調整できて、それほど邪魔にはならなそうです。握り方によって、ホームボタンを使うのに握り方を変える必要がある、という人は試してみるといいかもしれません。
Googleとしては、色々な呼び出し方を作ってとにかくGoogleアシスタントを利用して欲しいのでしょう。Active Edgeは単機能なので、開発者側のカスタマイズでもできれば意味はありそうですが、実験的なUIということかもしれません。
「ここがスゴいよ」その6:AIがスゴい
さて、ここまで書いてきて、「そんなにスゴいの?」と思ったあなた。正解です。最近のスマートフォンは、SoCからOSまで共通で、デザインもだいたい似通っているので、特別な機能というのは実現しにくくなっています。
Pixel 3が凄いのは、実際のところはGoogleのサービスがふんだんに統合されている点です。カメラはその代表で、Googleレンズは元より、撮影時に被写体を認識して目つぶりしていない笑顔の写真を自動で選択したり、高画質なデジタルズーム処理をしたりといった機能も、機械学習の成果によるものといいます。
カメラ機能では、AR技術を使ったPlayground(撮影写真の中に3Dキャラクターを写り込ませる機能)も特徴的で、もちろん、GoogleアシスタントもAIを使ったサービスとして重要です。
Googleのサービスを真っ先に使える端末
スマートフォンとして最高を目指したわけでも、開発者用のリファレンス端末として開発したわけでもない、というのがPixel 3でしょう。立ち位置の難しい端末ではありますが、Googleのサービスを真っ先に利用するためのフロントエンド、という位置づけといえそうです。
完成度は高いので、難しいことは考えずに、軽量、大画面、高画質のシンプルなスマートフォン、ということでチョイスするのも悪くはない選択だと思います。