いよいよ組み立てへ

SESAME miniを制御する電子基板は「貫崑科技有限公司(GWAN KUEN TECHNOLOGY)」で製造されています。回路基板を製造する企業としては、台湾北部でトップ3に入る大手で、1日に600万個の回路パーツを基板にのせる製造能力があります。

Appleをはじめ、他社で製造した回路基板の検査・認証なども実施しているため、非常に信頼性の高い回路を製造してくれるのです。

  • SESAME mini

    電子回路の製造を担当する「貫崑科技有限公司 (GWAN KUEN TECHNOLOGY)」。手作業によるはんだ付けにも対応する

  • SESAME mini

    基板に微小なサイズの電子部品を固定していく全自動システム。SESAME miniのメイン基板や、通信用の基板もここで作られている

  • SESAME mini

    日本企業と協力し、巨大な電子基板への回路実装も可能となったそう。写真の基板は、LEDシーリングライトなどに使われているという

そろったプラスチック部品や回路基板など、各パーツを組み立てるのが台湾の中堅EMS「龍駿国際科技股份有限公司(DoTop)」。HPやDellなど大手メーカーの仕事を受注するかたわら、スタートアップ企業の製品作りにも積極的に協力しています。

ジャーミン氏は、龍駿国際科技股份有限公司(DoTop)に製造依頼した理由を「(スタートアップ企業の要望にも)非常に柔軟に対応してもらえて、予想できないトラブルがあっても対処してくれるため」と語ります。

SESAME miniの組み立て工程では、CANDY HOUSEの要望に応え、約8時間もSESAME miniのレバーを回し続ける耐久テストを実施しているそう。台湾のEMSは、スタートアップ企業の要望にも耳を傾ける信頼性の高さがあるのです。SESAME miniの組み立てを台湾EMSにゆだねる意味は、どうやらこのあたりにありそうです。

  • SESAME mini

    龍駿国際科技股份有限公司(DoTop)は、スタートアップ企業に代わって製造工程を管理してくれるため、中国の工場などを使ったとしても低リスク、低コストだという

  • SESAME mini

    実際の製造ラインではないが、「SESAME mini」ができあがっていく工程をみせてくれた。各パーツを取り付けていき、ファームウェアのインストール、テスト、梱包まで龍駿国際科技股份有限公司(DoTop)で行う

今回はSESAME miniの製造ラインを中心に紹介しました。次回はCANDY HOUSEの創業者・Jerming氏のインタビューを中心に、SESAME miniのさらなる魅力をお伝えします。お楽しみに!