日本のローカルニーズに答えて、新しいPixelはおサイフケータイに対応しています。ほかにもGoogle Payが利用可能。電子マネーはSuicaにnanaco、Edy、WaonにQUICPayへの対応が発表されました。

  • Pixelシリーズはおサイフケータイ対応もぬかりなし

クアルコムのモバイル向けのハイエンドプロセッサー「Snapdragon 845」や、4GBのRAMを搭載しているので、タッチ操作のレスポンスやGoogleアシスタントの音声操作への反応はデモを体験する限りでは機敏に感じられました。ハイエンド端末らしく、使いこむほどに快適さが実感されるスマホではないかと思います。

10日に開催された新製品発表・体験会にはGoogle本社からPixel担当のシニアディレクター、ナンダ・ラマチャンドラン氏が駆けつけて、最新端末の特徴を解説しました。ラマチャンドラン氏は「Pixel 3/Pixel 3 XL」が従来のAndroidスマホと決定的に違うポイントについて、「AIとハードウェア、ソフトウェアの技術を高次に融合させた端末」であるところをアピールしています。

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    発表会に登壇したGoogleのPixel担当のシニアディレクター、ナンダ・ラマチャンドラン氏

「グーグルは検索エンジンの会社として誕生してから、現在までの20年間に世界中の情報を整理して、人々がアクセスしやすいよう道筋を整えてきました。その間に生まれた高精度な音声検索、自動外国語翻訳をはじめ、近年では画像認識技術を織り交ぜたデータ検索などすべての最先端が、ユーザーの生活に本当に役立つ体験を実現するために新しいPixelにすべて出し惜しむことなく詰めこまれています」(ナンダ・ラマチャンドラン氏)

単眼ながらAIを駆使したカメラ機能

特にPixelの「AI」の凄さを実感できるのはカメラまわり機能です。例えば「トップショット」は、シャッターを押す瞬間の前後にも複数枚の画像をキャプチャーして、ベストショットが残せる機能です。最近のスマホのカメラによくありがちなハイライトではあるものの、グーグル独自の機械学習のアルゴリズムによって、被写体の写真映えを最適な明るさや色合いに整えたり、人物写真の場合は笑顔検出、目をつぶり除去などを高精度にサポートしてくれるそうです。

  • トップショット機能のイメージ。シャッターを押した前後の画像も記録し、最も映りの良いベストショットを提案します

  • セルフィ写真にアニメーションを写しこめる機能も。キャラクターがユーザーの顔の動きを検知して同じ表情に変わります

そして「夜景モード」については、暗所での撮影がとにかく高精細であるとラマチャンドラン氏は語りました。被写体の明るさや色合いを最適化しながら自然な写真を残せるそうです。メインカメラとインカメラで実力差を感じさせない画質、機能のセットを実現しているところが新しいPixelシリーズの魅力と言えるかもしれません。

そしてインカメラによるセルフィー撮影は184%の最大画角をカバーしています。被写体となる人物の背景を自動でぼかしてくれるポートレートモードはメインとインの両側で差分なく対応。撮影後にボケ味を自由に調整したり、被写体の背景だけをモノクロ加工できる編集機能も充実しています。

SDカードスロットが搭載されていないので、64GB/128GBの内蔵ストレージだけでは写真を撮りまくってしまったときに不安に感じるかもしれませんが、心配は無用です。Pixel 3/Pixel 3 XLのユーザーはGoogleフォトのストレージを容量無制限で、2022年の1月31日まで無料で使えるようになるからです。

  • Pixel 3シリーズのユーザーはGoogleフォトのストレージがしばらくの間無料でつかえます