説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『Siriに通訳を頼めるようになるの?』という質問に答えます。

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iOSの音声アシスタント機能「Siri(シリ)」は、初登場したiOS 5のときと比べるとかなり高性能になりました。人間とのやり取りがスムーズになり、語彙もかなり増えています。人間の言葉を命令として解釈するエンジン部分がクラウド上にあり独立しているため、Appleのハード/ソフト(iPhoneやiOS)とは異なるペースで機能を追加できるからでしょう。

そのSiriに、iOS 12が公開されたタイミングで日本語から英語への翻訳機能が追加されています。iOS 11のときから翻訳機能は用意されているものの、日本語から他の言語へ翻訳する機能がなく、多くの日本人ユーザにとって使うメリットがない状態でした。日本語で話しかければ、こなれた英語に一瞬で訳してくれるわけですから、海外旅行のとき役立ちそうですね。

使いかたはかんたん、Siriを起動し「○○○を英語に訳して」と話しかければOKです。賢いSiriだけに言い回しの自由度は高く、「○○○って英語でなんていうの」など砕けた言葉でもかまいません。インターネットに接続されていれば、適切な英文が返ってきます。再生ボタンをタップすれば読み上げることができますから、翻訳機代わりに活用することも可能です。iOSの英文を読み上げる機能(テキスト・トゥ・スピーチ)は完成度がたかく、自然なイントネーションで読み上げてくれることでしょう。

もっとも、翻訳の精度が現時点で完璧というわけではありません。たとえば、「品川駅」が「Commodore Station」になるなど、日本の固有名詞・地名はまだ苦手のようです。誤訳・珍訳はあるものの、圧倒的なスピードとある程度のクオリティがありますから、軽い会話など状況を選んで使えばいいのではないでしょうか。

  • iOS 12のSiriには、日本語で話しかけた内容を英語に訳せる翻訳機能が用意されています